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ルーラ=公用カード利用が歴代最高=前任の2倍弱、詳細非公開

2023年9月21日

ルーラ大統領(Ricardo Stuckert /FotosPublicas)
ルーラ大統領(Ricardo Stuckert /FotosPublicas)

 ルーラ政権(労働者党・PT)が使用する大統領府のコーポレートカード(公用クレジットカード)の支出額が、第3期政権発足からの7カ月間で約800万レアル(約2億4293万円)に達したことが明らかになった。これは歴代大統領のボルソナロ氏(自由党・PL)、テメル氏(民主運動・MDB)、ジウマ氏(PT)と比べて高額で、支出ランキングでトップに立った。18日付フォーリャ紙など(1)(2)(3)が報じている。
 ルーラ政権は、8月までのインフレ補正後の平均月額で約110万レを支出しており、これまで高額だと問題視されていたボルソナロ政権の100万レ/月を上回った。テメル政権では月約58・4万レ、ジウマ政権では月約90・5万レを支出している。
 また、就任後の最初の7カ月間の総額を比較すると、ボルソナロ氏は約530万レだったが、ルーラ氏は約800万レと2倍近い額に到達している。これらの数字は国庫庁(CGU)が管理するデータベースから得たもので、ルーラ大統領とその家族や使用人の支出を扱う大統領府管理事務局からのCPGF(連邦政府支払カード)の請求書に基づいている。
 コーポレートカードの使用総額は公開されているが、安全上の理由から、大統領の任期中は詳細な用途は明らかにされない。このカードは通常、資材の購入、サービス、公用車の燃料費などに使われる。また、大統領の出張時の警備活動や大統領官邸でのイベント開催にも使用される。
 大統領府は、出費の大部分は大統領の国外出張に関連したものとしている。実際、チャールズ3世の戴冠式出席、G7広島サミット参加など、就任後の8カ月間で計19回も外国訪問を行っている。北米訪問で大統領一行が泊まった高級ホテルの宿泊費用は360万レ(約1億1千万円)とされており、さらに、ホテル内の会議室使用料に124万レ、高級車両のレンタルに251万レが費やされたと報じられている。
 コーポレートカードは2001年に創設され、透明性を促進する目的で、19年に最高裁が支出の一部の守秘義務を撤廃した。同年はルーラ大統領のカード使用に関する機密保持期間が終了し、支出の一部が明らかにされており、1本390レのカシャッサ、熟成ウイスキーやウォッカ、高級肉やフカヒレなどの贅沢品の公金利用が注目された。ボルソナロ氏も退任後に使用履歴が公開されて浪費癖が発覚し、用途の一部が公金横領に当たる可能性も指摘されていた。
 野党議員らは連邦会計検査院による監査を提案し、支出内容を調査しようとしているが、政府は公表しないとの方針を維持している。


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