北部での火力発電使用許可=水力発電所の操業停止受け

【既報関連】北部での干ばつは深刻さを増しており、ロンドニア州のサントアントニオ水力発電所の操業停止を受け、電機部門観測委員会(CMSE)が4日、連邦政府に火力発電所の使用を認めたと同日付アジェンシア・ブラジルなど(1)(2)(3)(4)が報じた。
この決定はロンドニア州とアクレ州への電力供給を保証するためのもので、全国電力システム運営機構(ONS)の求めに応じ、ロンドニア州ポルト・ヴェーリョにあるテルモノルテ1と2を稼働させることになる。
この措置は、国内でも最大級のサントアントニオ発電所がマデイラ川の水位低下で安全操業が難しくなり、操業停止となったためにとられた。5日付G1サイト(5)によると、マデイラ川の水深は史上初めて1・2メートルを下回ったという。
ONSや国家電力庁(Aneel)は当初、操業停止後も電力供給が止まることはないとしていたが、同発電所からの送電線は国内の送電網の中でも送電量が多い線の一つで、この線の送電が止まった地域への電力供給のための火力発電所稼働となった。
CMSEは、鉱山動力省やONS、電力調査公社(EPE)にロンドニア、アクレ、アマパーの各州の電力システムの現状を調査することも命じた。この調査は干ばつとその後の増水などに対応するためのものだ。
なお、Aneelは、他の地域のダムの水量は余力があるため、火力発電所稼働後も年内の電力料金は追徴金を必要としないとしている。