文学アカデミー=クレナッキ氏が永久会員に=先住民からは初めての選出
5日、ブラジル文学アカデミー(ABL)で永久会員選出投票が行われ、先住民では初となるアイルトン・クレナッキ氏が選出された。同日付フォーリャ紙(1)が報じている。
ABLの永久会員はブラジルの文学に貢献した人が選ばれ、その分野は小説や詩、随筆から、評論、思想、哲学、言語学など、多岐にわたっている。永久会員の選挙は会員が亡くなった時に欠番を埋める形で行われる。今回は、8月に83歳で逝去した歴史学者ジョゼ・ムリーロ・デ・カルヴァーリョ氏の持っていた「5番」の後任を選ぶためのものだった。
その投票で、クレナッキ氏は23票を得て選ばれた。次点は12票を得た歴史学者のマリ・デル・プリオレ氏、3位は4票を得、クレナッキ氏同様に先住民リーダーのダニエル・ムンドゥルク氏だった。
クレナッキ氏は1954年にミナス・ジェライス州で生まれた。1988年の憲法制定時に代表として提言を行うなど、先住民のリーダーとして長く知られてきた人物だ。哲学者、作家、ジャーンリストとして知られた同氏は、2019年から22年にかけて、三部作の思想書「世界の終焉を先延ばしする方法」「人生は役に立たない」「祖先の未来」を立て続けに発表。話題となっていた。