ハダジ=IMFブラジル代表の留任擁護も=PTからは強い反発起こる
フェルナンド・ハダジ財相が、ボルソナロ政権の時代に選ばれた国際通貨基金(IMF)のブラジル代表を留任させようとしていることに対し、労働者党(PT)から不満の声が上がっている。16日付フォーリャ紙(1)が報じている。
現在、IMFのブラジル代表はエコノミストのアフォンソ・ベヴィラクァ氏だが、同氏を留任させたいとの考えは本来、ロベルト・カンポス・ネット中銀総裁から上がったものだ。
ハダジ財相はその件を検討。現時点では、連邦政府の経済部門の関係者数人もゴーサインを出しているが、そのことでPTが難色を示し始めているという。
その大きな理由は今年の4月、アルゼンチンのフェルナンデス大統領がルーラ大統領と会談を行った際、「IMFとの再交渉の際、ブラジル側からの支持が得られなかった」と不満を漏らしていたためだ。
ベヴィラクァ氏は軍人家系の出身で、2019年からIMFブラジル代表を務めている。ただ、同氏の祖父のペリ・コンスタント氏は軍政に倒されたジョアン・グラール政権の支持者で、軍政後は反軍政党の民主運動(MDB)の所属だった。
ベヴィラクァ氏自身に対しても、PTの印象は元々悪い。それは、同氏が以前のルーラ政権の2003〜07年に中銀政治経済担当理事を務めた際、「典型的な保守派財界人」との印象を抱かれていたからだ。
ハダジ財相はアルゼンチンの件以来、ベヴィラクァ氏と4度会談し、調整に努めていた。