IMF予測=年末はGDP世界9位に=レアル高と経済成長受け=26年には加伊抜き8位
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国際通貨基金(IMF)が、ブラジルは2023年に国内総生産(GDP)で上位10傑に返り咲くだけでなく、世界9位になる見込みで、26年には8位になると予測していることがわかった。16日付フォーリャ紙(1)やUOLサイト(2)が報じている。
これはIMFが10日に行った最新報告で明らかになったものだ。それによると、IMFが予測する2023年のブラジルのGDPは2兆1300万ドルで、カナダの2兆1170万ドルを超えると見ている。
4月の時点の予想では、カナダが2兆900万ドルで世界9位、ブラジルは2兆810万ドルで同10位だった。
予想順位が入れ替わったのはブラジルのGDPの成長見込みが上方修正されたからだ。IMFは4月の時点で23年のブラジルのGDPの予測成長率を0・9%としていたが、7月はそれが2・1%に修正され、現在はさらに3・1%に修正されている。
報告の中でIMFは、ブラジルの第1四半期の成長の大きさや財政均衡法(アルカボウソ)などの連邦政府の試みを評価。「このまま継続することを期待したい」と記している。
ブラジリア大学のジョゼ・ルイス・オレイロ教授は、「ボルソナロ政権最終年の2022年は、選挙年ということもあり、景気がだいぶ回復していた。だが、歳出上限法がずっと課題となっていた。そこでルーラ政権になり、それに代わるアルカボウソが提案された」とし、経済が上向きになった流れを分析している。
また、オースティン・レーティングの主任エコノミストのアレックス・アゴスティーニ氏によると、2023年はレアルの価値が上がっていることもGDPを後押しする要因になっているという。レアルの価値は今年に入り、2・17%上がっているが、今回の報告書で世界11位のロシアのルーブルは12・9%暴落し、カナダ・ドルも1・2%下がっている。レアルに関しては、今年の初め頃は1ドル=5・40レアル前後だったが、現在は5レアルを切っている。
ブラジルは2010~14年まで世界7位、15年から19年まで8~9位だったが、20年から21年まで11~12位に落ちていた。IMFの予想通りに推移すれば、9位に復帰することになる。
MBアソシアードスの経済主任セルジオ・ヴァーレ氏は、「IMFの評価は妥当なもの」とし、2023年のGDP成長を3〜3・5%と予想する。だが、2024年に関しては、「コモディティは現在のような勢いが続かないだろう」とし、2%程度の成長と予想している。24年に関しては、中銀は1・5%、財務省は2・3%、IMFは2・92%と予想している。
IMFは、現状のまま行けば、ブラジルは2026年にはイタリアを抜いてGDP世界8位になるとも予測している。