上院=大学の割当枠改正案を承認=対象家庭の所得上限引下げる
24日、上院で大学の学生の割当枠(コッタ)にアクセスする条件をさらに厳しくする改正法案を承認した。同日付G1サイト(1)が報じている。
コッタ法は、大学入試での合格者を決める際に、黒人(プレットと混血のパルド)や先住民、身体障害者を優先する枠を定めたもので、今回の改正案では、解放奴隷の子孫で、アフリカ人の生活や文化を維持している社会共同体「キロンボ」に住む住民(キロンボラ)も含まれることになっている。
今回の改正案では、コッタの50%を占めていた「家庭所得が最低給与の1・5倍までの人」を「最低給与までの人」を対象とするように変えた。
つまり、現状の最低給与を基準とするならば、これまでは月収1980レアルまでの家庭の受験者が対象となっていたのが、1320レアルまでに抑えられることになる。
報告官を務めたパウロ・パイム上議(労働者党・PT)は、「これで、より貧しい層に大学の定員が割り当てられることになる」と喜びを語っているが、これによって就学の機会を失う可能性がある受験者も出ることには触れていない。
この改正案はルーラ大統領に回され、裁可を受ける。コッタ法は10年毎に見直されることになっており、裁可後は10年間、この内容が有効となる。