ハダジ財相が中銀理事指名=現政権指名者半数に近付く

ハダジ財相が10月30日、中銀の新理事にエコノミストのパウロ・ピシェッチ氏とロドリゴ・テイシェイラ氏を指名したと同日付G1サイト(1)が報じた。
ピシェッチ氏は国際問題および企業リスク管理担当のフェルナンダ・グアルダド理事の後任、テイシェイラ氏は人間関係、市民権および行動管理担当のマウリシオ・コスタ・デ・モウラ理事の後任に指名された。就任には、ルーラ大統領による正式指名後、上院経済問題委員会による口頭試問と承認を経て、上院本会議でも承認される必要がある。
中銀の理事会は総裁と理事8人からなり、2021年の法改正以降、交代は任期終了を待たなければならなくなった。
今回指名された2人が正式に承認、就任すれば、現政権が指名した理事は4人となり、経済基本金利(Selic)の調整などで政権の意向を反映させ易くなると見られている。
ピシェッチ氏はサンパウロ総合大学で経済学の修士号、イリノイ大学で博士号を取得。現在はジェツリオ・ヴァルガス財団(FGV)の経済学校の教授で、定量的手法やストライキ、計量経済学などに造詣が深い。
テイシェイラ氏はサンパウロ総合大学で修士号と博士号を取得。中銀職員としてキャリアを積み、同僚や他の理事からも尊敬されているという。ハダジ氏がサンパウロ市市長だった時は管理次官も務めた。