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ボリビアがイスラエルと国交断絶=コロンビアとチリは大使を召還

2023年11月2日

記者会見でイスラエルのガザ攻撃を非難するマリア・ネラ・プラダ大統領府相(左)とフレディ・ママニ外務副次官(右)(1日付BBCブラジル・サイトの記事の一部)
記者会見でイスラエルのガザ攻撃を非難するマリア・ネラ・プラダ大統領府相(左)とフレディ・ママニ外務副次官(右)(1日付BBCブラジル・サイトの記事の一部)

 左派のルイス・アルセ大統領が率いる南米ボリビア政府は10月31日、南米諸国で初めて、イスラエルとの外交関係断絶を発表した。この決定は、イスラエルがパレスチナのイスラム原理主義組織ハマスへの報復としてガザ地区で行っている攻撃に抗議するもので、マリア・ネラ・プラダ大統領府相とフレディ・ママニ外務次官が記者会見で発表した。1日付オ・グローボなど(1)(2)が報じている。
 ママニ外務次官は同会見で、「ガザ地区で行われている攻撃的で不釣り合いなイスラエルの軍事攻撃を否定し、非難するため、イスラエルとの外交関係を断絶することを決定した」と述べた。
 また、外務大臣代理として同席したプラダ大統領府相は、グテーレス国連事務総長がイスラエルによる攻撃を「国際人道法違反」と非難したことについて、ボリビア政府は同意見であるとし、「紛争がこれ以上激化しないよう、生命を尊重する対話と構造的な解決策を求める」と付け加えた。
 イスラエルとの国交断絶発表は、アルセ大統領がパレスチナのマフムード・エラルワニ駐ボリビア大使と会談した翌日に行われた。アルセ大統領は会談の中で「ガザで行われた戦争犯罪」を非難し、イスラエルによる占領のないパレスチナ人のための領土を擁護していた。
 一方、左派のガブリエル・ボリッチ氏が大統領を務めるチリは、「ガザ市民に対する集団的処罰を伴う軍事作戦が、基本的規範を尊重しないものであることを強く非難する」との声明を出し、協議のために駐イスラエル大使を本国に呼び戻す決定を下した。
 また、コロンビア初の左派大統領であるグスタボ・ペトロ氏も同様に、大使召喚を決め、「イスラエルがパレスチナの人々の虐殺を止めないなら、我々はそこにいることはできない」と、SNSに投稿した。
 ボリビア当局の声明では、240人が人質となったハマスの奇襲攻撃については言及していない。人質には多くの外国人も含まれているが、ボリビア人の名前はない。
 同日、ハマスは声明で、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相に対して下したボリビアの決定を「大きな敬意」と歓迎し、イスラエルと「関係を正常化したアラブ諸国」にも同様の措置を行うよう促した。
 ボリビアは1969年以来続くイスラエルとの国交を、一度断絶したことがある。アルセ現大統領の盟友であるエボ・モラレス氏も、政権を担当していた09年、ガザ地区でのイスラエルの攻撃を理由に同じ決定を下していた。
 イスラエルとの国交は、深刻な内部危機の中でモラレス氏に代わって政権を握った右派のジャニーヌ・アニェス前大統領の要請で、19年に再開したばかりだった。
 モラレス元大統領は自身のXで、「国民からの圧力により、アルセ政権がついにイスラエルとの国交断絶を決定した。8500人もの虐殺でようやく分かったか」とSNS上で語った。


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