ピラール・ド・スール文協=横飛会長「本質を維持」=70周年、350人以上でお祝い


ピラール・ド・スール文化体育協会(横飛ジェツリオ会長)は10月21日、同協会創立70周年式典をサンパウロ州ピラール・ド・スール市の同協会会館にて開催した。式典には協会会員や日系団体関係者を始め、約350人以上が出席。参加者らは協会の節目を祝うとともに今後のさらなる発展を祈念した。
式典前に、坂口いさお僧侶による先没者慰霊法要が行われた。

式典は阿部勇吉式典実行委員長の開会の辞で幕を開けた。
進行はピラール・ド・スール日本語学校卒業生の6人が日ポ両語で行った。
式典挨拶に立った横飛会長は「今後も文協の本質を維持していかなければならない。会員、非会員を問わず団結し、長く活動を続けていけるようがんばりましょう」と語った。
阿部実行委員長は「今後も活動を続けていくためには、若者が地元に残り、活動できる場所を作る必要があると思います。近頃は若手が集まって農業団体を結成したという明るい話題がありました。私たち1世から次世代へと活動が引き継がれています」と語った。

日本語学校生徒代表として挨拶をした寺尾ひかりさんは「文協がなかったら日本語学校に通うことも、友だちに出会うこともなかったかもしれません。私たち日本語学校の生徒も将来は会員になり、日本語学校が特別な存在であり続けられるように頑張っていきたい」と日本語とポルトガル語の両語で語った。
その後、協会70年の歴史が日本語とポルトガル語の両語で振り返られ、式典参加者らは先人の歩みをかみしめた。
来賓に、聖南西連合会古川シルヴィオ会長、日系ウエーブサイト小川彰夫代表、JICAブラジル事務所江口雅之所長、マルコス副市長、エリ・ゴエス・ヴィエイラ・ジュニア市議会議長が招かれ、ヴィエイラ市議会議長は「市と会館は共に歩んできました。会館の存在を誇りに思っています」と語った。
歴代会長の豊田一夫氏、安藤禎重氏、城島将男氏、阿部勇吉氏、岡村正美氏、岩井司氏、森岡明氏、森岡正氏へ感謝状授与が行われた。
日本語学校の生徒による太鼓の演奏が行われ、出席者らは懸命に演奏する姿を温かい眼差しで見守った。
演奏後、会館中庭に設置された70周年記念碑のテープカットが行われた。
式典後、出席者らは婦人会お手製の食事を囲んで交流を楽しんだ。日本語学校の生徒による出し物で、会場は活気に包まれていた。