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熱波=電力使用量が史上最高に=クーラー利用増、水不足も

2023年11月15日

サンパウロ市中心部ヴァレ・ド・アニャンガバウ地区では温度計が39度を示した(12日)(Foto: Paulo Pinto/Agência Brasil)
サンパウロ市中心部ヴァレ・ド・アニャンガバウ地区では温度計が39度を示した(12日)(Foto: Paulo Pinto/Agência Brasil)

 夏開始まであと1カ月の現在、リオ市グアラチバでは13日午前8時に体感温度52・7度という記録的な暑さを記録したと13日付ヴェージャ・リオ(1)が報じた。13日付テラ・サイト(2)によると、サンパウロ市でも13日には37・7度という11月としては80年間で2番目の暑さを記録するなど、ブラジル南東部と中西部を襲っている熱波により、13日はクーラー利用増などによる電力使用量が新記録を更新した。同日付フォーリャ紙(3)が報じている。
 全国電力システム運営機構(ONS)によると、14時17分に全国相互接続システム(SIN)の瞬間負荷需要が10万955MW(メガワット)に達し、過去最高を記録した。
 負荷が10万MWの大台を超えたのは史上初めてだ。これまでの最高記録は、今年9月26日に計測された9万7659MWだった。
 同日には、国立気象観測所(Inmet)が、強烈で非常に危険なレベルとされる「赤色警報」を17日まで延長することも発表した。気温が平年より少なくとも5℃以上高い日は5日以上続くと見られている。
 この熱波は人々に不快感をもたらすだけではなく、様々な経済活動に影響を及ぼし、温暖化への対応策を再評価する必要性をもたらしている。主な影響の中には、空調器の使用が増えることによるエネルギーコスト上昇や、農業および航空業界における効率低下が挙げられる。
 ONSは10日、11月の電力需要予測を2022年同月比11%増とし、1週間前に発表していた10・6%から上方修正した。
 また、熱波の影響で水の供給に関する問題も出ている。13日付ウルチモ・セグンド(4)の記事によると、同日はサンパウロ州にある複数の地区の住民が自宅への給水が途絶えているとSNSで報告した。サンパウロ水道公社(Sabesp)によれば、少なくとも10の地域で断水し、その内の7カ所は州都サンパウロ市だという。
 Sabespは供給停止について、11日未明に完了したグアラピランガ貯水池の緊急メンテナンスに起因していると説明した。同社によれば、断水地域への水の供給は徐々に回復しているが、ここ数日の高温による水消費の増加で供給の回復が遅れていると述べ、住民に対して水の節約と適切な利用を促している。


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