最高裁=パウリーニョ元下議を無罪に=約10年間の有罪から一転し
最高裁大法廷は20日、2020年に第一小法廷が有罪判決を下した政党・連帯(SD)の創始者でサンパウロ州労組の大物パウリーニョ・ダ・フォルサ元下議の再審理を行い、無罪判決を下した。同日付G1サイト(1)が報じている。
パウリーニョ氏は社会経済開発銀行(BNDES)からの銀行融資契約における資金流用の嫌疑で告発され、2020年6月に行われた第一小法廷の審理で10年2カ月の実刑判決を受けていた。
パウリーニョ氏の弁護人はこれを不服として上告し、再審を求めていたが、3年遅れで大法廷での審理が実現した。
今回の審理で報告官を務めたのはロベルト・バローゾ長官で、有罪継続を主張したが、容疑の内の組織犯罪に関しては時効を認めることに賛成票を投じた。
一方、アレッシャンドレ・デ・モラエス判事は証拠不十分で無罪を勧めた。このモラエス判事の見解に、ジウマール・メンデス、アンドレ・メンドンサ、クリスチアーノ・ザニン、カシオ・ヌーネス、ジアス・トフォリ判事が賛成した。
一方、バローゾ長官にはエジソン・ファキン、ルイス・フクス判事が賛成。カルメン・ルシア判事は票を投じなかったので、6対3で無罪となった。
パウリーニョ氏はフォルサ・シンジカルの会長を務めるなど、サンパウロ州の労組界では知られた人物で、サンパウロ市市長選出馬経験が2度あり、下議選にも3度当選。昨年の下議選では補欠となっている。