Enel=一部に3カ月の電気代無料=48時間以上停電の低所得者層に
11月初旬の大サンパウロ市圏での大停電で批判の対象となった電力供給企業Enelが11月30日、一部の顧客を対象に電気代を3カ月間無料とすると宣言した。同日付フォーリャ紙(1)が報じている。
無料化の対象となるのは、社会電気料金特典に登録されており、11月3日から起こった停電で48時間以上電気が使えなかった低所得者世帯で、生命を保つための電気・電子機器を使用している人がいる家庭も対象となる。この大停電では、同社の管轄だけで210万世帯が被害を受け、最大で1週間、停電が続いたところもある。
また、対象となる世帯が電気代を滞納している場合は、無料化の代わりに、過去3カ月分の滞納分の支払いが免除されるという。
Enelは12月分の電気代からこのサービスを実施したいとしている。
Enelは大停電後にサンパウロ州議会の議会調査委員会(CPI)にかけられ、社長らが証言を求められている。リカルド・ヌーネス・サンパウロ市市長は、サンパウロ市の電力供給を任せられないとして、コンセッション(移譲)の取り消しを求める行動にも出ている。
Enelはイタリアに本社を持っており、現在はリオ州でも電力供給が滞るという問題に直面。ニコラ・コトゥグノ・ブラジル支社長が先週、辞任したばかりだ。