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読書量=最も長かった本は10ページ未満=チリでは100ページ超も

2023年12月6日

66%の生徒は10ページ未満の本しか読んでいなかったと報じる11月19日付G1サイトの記事の一部
66%の生徒は10ページ未満の本しか読んでいなかったと報じる11月19日付G1サイトの記事の一部

 2018年の国際学力調査Pisaの成績のマイクロデータを分析した結果、ブラジルでは15~16歳の生徒の66・3%が1年間に読んだ最も長いテキストや本は10ページ未満だったことが分かったと11月29日付G1サイトなど(1)(2)(3)が報じた。
 教育討論における教育・学際性・証拠研究センター(Iede)が、ゲーム化された読書プラットフォームのアルヴォレと提携して行った調査の結果を11月29日に発表したものだ。
 読解力は数学や算数、科学といった分野の成績にも影響を及ぼすが、ブラジルで行われる基礎教育課程のポルトガル語と算数のテスト(Saeb)で使うテキストは文章の一部だけを抜き出したものだ。これに対し、小学4年生の国際評価であるPirlsでは4~5ページのテキストを使う。この年齢のブラジル人の生徒は読書の習慣がなく、慣れていないため、国際評価では読解力の差が出る。
 Iedeやアルヴォレによると、ブラジルでは15~16歳で100ページを超える本やテキストを読んだ人は9・5%のみだった。100ページ以上の本やテキストを読んだ生徒の割合は、チリが64%、アルゼンチンが25・4%、コロンビアが25・8%で、世界的に教育が成功しているとみなされているフィンランドでは72・8%だった。
 他方、最高でも1ページしか読んでいないという生徒で、6段階あるPisaの評価の平均が3に届いた生徒は6%のみだった。Pisaは読解力と算数(数学)、科学の点数で評価する。100ページ以上読んでいる生徒の場合、評価の平均が3に達した生徒が33%いた。
 ただし、ブラジルでは本について話すのが好きだという生徒が40%おり、経済協力開発機構(OECD)の平均を上回っていたという。
 読書には、語彙を増やし、世界観を広げる、読み書きのパフォーマンスを向上させる、流暢な表現や一般的な文化が身につく、様々な形式で表示される情報を理解できる、市民として成長し、自分達が持つ権利を知るようになるといった利点がある。
 研究者達は、ブラジルの生徒の読書量が少ない原因として、学校や家庭での読書に対する刺激が少ない、認知障害や学習障害、路上や学校または公立の図書館の数の不足などを挙げている。18年のPisaでは、理解するために同じ文章を何度も読む必要があったと答えた参加者が44・9%いた。また、ブラジルでは5年間で公共の図書館が約800減少している。


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