メルコスル=シンガポールと自由貿易協定=EUとの協定も来年2月に?

【既報関連】リオ市での第63回メルコスル首脳会議で7日、シンガポールとの間の自由貿易協定が調印されたと同日付アジェンシア・ブラジル(1)が報じた。
メルコスルがアジア太平洋地域のパートナーと署名した自由貿易協定は初めてで、メルコスルにとり、12年ぶりに署名した自由貿易協定でもある。
協定では、商品とサービスの貿易、投資、零細中小企業、政府購入、知的財産、衛生植物検疫措置を扱う約束を定めている。ブラジル外務省は、同協定により、商業や投資の機会が開かれ、公共利益にかなう政策設定の余地が確保されると強調した。ルーラ大統領も、同国は昨年、世界第11位の投資国になっており、この協定には投資誘致を刺激する可能性があると語っている。
シンガポールはメルコスルの主要輸出先の一つで、重要な投資パートナーでもある。2022年の両者間の輸出額と輸入額の和は約100億ドルだった。
ブラジルとの関係だけを見ると、22年の場合、シンガポールは世界で7番目、アジアでは中国に次ぐ第2の主要輸出市場で、約84億ドルを輸出した。投資に関しては、2021年は世界で12位のブラジルへの外国直接投資供給国だった。
今回の首脳会議ではEU(欧州連合)との自由貿易協定締結はかなわなかったが、7日付G1サイト(2)によると、EUとメルコスルは7日に、継続して貿易協定締結に取り組んでいるという共同声明を発表。7日付アジェンシア・ブラジル(3)によると、ブラジルのマウロ・ヴィエイラ外相は、来年1月か2月初旬に正式締結の可能性ありと語っている。