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LDO承認=ハダジの目標そのままに=議員手当ての支給も決まる

2023年12月21日

19日の連邦議会(Pablo Valadares/Camara Dos Deputados)
19日の連邦議会(Pablo Valadares/Camara Dos Deputados)

 19日、連邦議会で2024年度予算案のガイドラインである連邦予算基本法(LDO)が承認された。フェルナンド・ハダジ財相が望んでいた、同年の基礎的財政収支赤字ゼロ化を変えないままの承認となった。また、議員割り当て金の支給概要も決められた。同日付G1サイト(1)、フォーリャ紙(2)、アジェンシア・ブラジル(3)、UOLサイト(4)が報じている。
 基礎的財政収支の赤字ゼロ化に関しては、かねてから目標達成が困難とされ、ルーラ大統領も「守る必要がない」との見解を示していたことから下方修正する可能性も伝えられていた。だが、ハダジ財相がこの目標達成にこだわり、修正を強く拒んでいた。
 赤字ゼロ化の目標を維持するため、今回提案された法案には目標達成のための方策も盛り込まれている。報告官のダニーロ・フォルテ下議(ウニオン)が示した一例は、不測の事態が生じた際に開放可能な230億レアルの予備費だ。
 また、連邦政府が求めた、新経済活性化計画(PAC)に投じる50億レアルは財政目標外とすることも認められた。
 さらに、政府の要請により、社会商業サービス(SESC)や全国産業職業訓練機関(Senai)、社会工業サービス(Sesi)などのいわゆる「Sシステム」と呼ばれる機関への拠出金は、連邦政府予算としては計上しない。
 一方、フォルテ下議は、2024年に支払う議員割り当て金の概要や支払い期日も定めた。
 それによると、議員手当ては、「個人が要請するもの」と「委員会や議員団が要請するもの」の二つに大別される。個人の割り当て金は、各議員の選出区内での事業やプロジェクトなどに使うことを目的としている。
 議員割り当て金の支出は、議員個人向け480億レアル、委員会向け113億レアル(G1サイト、UOLサイトでは260億レアルと125億レアル)の見込みだ。個人の割り当て金の内、保健衛生、社会保障に関わるもので連邦自治体に払うものは上半期中に払うことや、それ以外のものは提案発表後30日以内に資金予約を行うことが規定された。
 議員割り当て金に関しては、ボルソナロ政権時代に、報告官の裁量で払い出しが決まる「秘密予算」と呼ばれる部分があった。秘密予算は使途が不明な上に、大事な法案審議の際に与党側の議員に一方的に支払われていたことから問題となり、最高裁で違憲とされた。
 そのため、議員割り当て金の支出は以前より厳しくなっているが、依然として高額が支払われていることを表す結果となっている。
 LDOには、議員割り当て金や支出額を凍結する際の制限や、選挙基金の上限を49億レアルとすることなども盛り込まれた。また、最低賃金は1421レアルとなる見込みだ。


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