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奴隷労働=23年は3151人を救出=監査官減少の中でも数増加

2024年1月5日

奴隷労働者が寝起きしていた場所の一例(©Divulgacao/Ministerio do Trabalho
奴隷労働者が寝起きしていた場所の一例(©Divulgacao/Ministerio do Trabalho

 ブラジルでは違法就労などを取り締まる監査官が30年間で最少という状況にあるが、2023年は3151人が奴隷労働から解放されたと3日付アジェンシア・ブラジル(1)が報じた。
 奴隷労働摘発のための監査グループ創設は1995年で、以来、6万3400人が救出された。23年の救出者数は2009年の3765人に次ぐ大きなもので、監査官が減る中での救出者増は、現在も奴隷労働状態の人が相当数いることを示している。
 救出された人達がいた場所はコーヒー園300人、サトウキビ畑258人のように、農業関連部門が多いが、違法操業の工場や高級住宅などで見つかる例も多い。救出者が多い州と人数はゴイアス州735人、ミナス州643人、サンパウロ州387人、リオ・グランデ・ド・スル州333人となっている。
 23年3月に救出された家庭内労働従事の女性は、30年間無給、無休で働かされ、何かを食べたり、カフェを飲むことさえ禁じられた時もある。眠るのは深夜で、他者との対話は認められなかったという。彼女は賠償金さえ受け取らない内に心肺停止を起こして亡くなった。別の女性も早朝から深夜まで働かされ、罵詈雑言を浴びせられる毎日だったが、連邦警察が来て助けてくれたという。
 労働省や人道団体は、監査官数は1994年以来最少で、2千人を割っているが、そんな中でもより多くの人を救出できたとしている。


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