銀行送金=DOCやTECが消える=PIX普及で利用が減り

ブラジル銀行連盟(Febraban)が8日、金融機関は15日22時をもって個人や法人に対するDOC(信用取引書類)とTEC(特別信用移転)を廃止すると発表したと同日付インフォ・マネーサイトなど(1)(2)(3)が報じた。
1985年に導入されたDOCは二つの異なった銀行の口座間で現金や小切手を利用して行われる振込方法で、最も伝統的な送金方法の一つだが、入金されるまで最低で1営業日かかる。他方、TECは企業が従業員に福利厚生を支払うために使い、送金は遅くとも注文日の終わりまでに行われる。
双方共、個人と法人が利用でき、支払日を前もって指定することも可能だが、上限が4999・99レアルで実情にそぐわなくなっていた上、即時決済システムのPIXが導入されたことなどで利用者が減っていた。DOCなどで指定した支払いは2月29日まで有効なため、この日をもって完全に機能を停止する。
2023年上半期のDOC利用額1830万レアルは、年間を通じた送金・振込総額370億レアルの0・05%に過ぎず、小切手の1・25億レアルやTEDの4・48億レアル、ボレット(振込票)の20・9億レアル、クレジットカードの84億レアル、PIXの176億レアルの後塵を拝していた。
PIXの普及は携帯電話の盗難事件増などを招いているが、4日付G1サイト(4)によると偽札横行減という効果も出ているという。