選挙高裁=党籍変更時は二重チェック=ルーラ氏のPL移籍問題受け

【既報関連】選挙高裁管理下の所属政党システムで、ルーラ大統領が23年7月に労働者党(PT)を離党し、野党の自由党(PL)に入党したという情報改ざんが行われていた件を受け、選挙高裁がシステムを変更することを決めたと13日付G1サイト(1)が報じた。
これはシステムのセキュリティを強化し、不正行為が起きるリスクを軽減するための措置で、2月以降は選挙裁判所への登録は2段階で行われるようになる。
具体的には、新しい党員のデータを入力すると、e-Tituloと呼ばれる有権者が既に使っている別のアプリを通して、本人に情報を確認するよう要求するようになるという。
ルーラ大統領の党籍変更は11日にグローボ紙が明らかにした。選挙高裁によると、ルーラ氏のPLヘの登録はPLの弁護士の1人のパスワードを使って行われていた。ルーラ氏の党籍変更は無効化され、現在はPT所属に戻っている。
同裁は、変更手続きは通常のパスワードを使って行われており、ハッキングやシステムの故障ではなく、文書偽造にあたるとしている。だが、一般的には違法に入手したパスワードを使った不正侵入も「ハッキングの一種」と認識されている。
最近の選挙戦では虚報の応酬や電子投票システムへの批判などが続き、22年10月の大統領選でも不正が行われていたと考える人が増えていたが、現職大統領の党籍変更という前代未聞の不正行為発覚で、今年10月の市長・市議選に先立つ形の対策採用となったようだ。