ヴィニシウス=伝統カードで3得点=宿敵バルセロナを粉砕
14日、スペインのスーペルコパ杯決勝でレアル・マドリッドのヴィニシウス・ジュニオル(通称ヴィニ)が前半だけでハットトリック(3得点)を決める大活躍で、宿敵バルセロナを4―1で圧倒した。同日付グローボ・エスポルテ(1)が報じている。
同じブラジル人選手のロドリゴと共に左右の両ウイングで出場したヴィニは、前半7分、がら空きになった前方にベリンガムが流したパスに俊足で追いつくと、キーパーとの1対1の対決をかわし、幸先良く先取点を決めた。
3分後には、右からドリブルで上がったロドリゴのゴール前へのパスにスライディングで追いついて決め、この日の2点目とした。
レアルはその後、1点を返されたが、前半37分にも、ゴール前で相手ディフェンダー、アラウホに倒されたことで得たPKをゴール左隅に鮮やかに決め、3点目。ハットトリックとなった。
後半は同僚のロドリゴが得点を決め、4―1。レアルはこれで、レアルとバルサ(バルセロナ)という、世界のサッカー界の頂点同士の伝統カード(クラシコ)で圧勝し、同杯優勝を遂げた。
また、ヴィニはこのクラシコで、レアル側でハットトリックを決めた初めてのブラジル人選手(バルサでは1994年にロマーリオ、1958年にエヴァリスト・デ・マセドが過去に記録)となった。また、現在不調のブラジル代表(セレソン)でもあるヴィニとロドリゴの二人で強豪バルサから4点を奪ったことは明るい材料にもなった。
ヴィニは試合中の人種差別被害でも話題になることが多いが、彼はこの試合の後、「みんなが僕が挑発しようとしていると批判するのは遺憾だね。僕はより良い人間になりたいと思っているし、チームのために全てを尽くしたいとも思っている。でも、時々、いらないことをしゃべり過ぎたり、する必要のないドリブルを敢えてしたりして、周囲の人をイライラさせてしまう。より良い選手になりたいという気持ちはあるけれど、これが今の僕の姿なんだ」と語った。また、監督がいつも、自分を落ち着かせるために骨を折ってくれていることなども明らかにしている。