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連警=ボルソナロ派下議家宅捜索=「最高裁判事の独裁」と抗議=1月8日事件の関係疑われ

2024年1月20日

ジョルディ下議(Camara Dos Deputados)
ジョルディ下議(Camara Dos Deputados)

 18日、連邦警察のレザ・パトリア作戦が行われ、カルロス・ジョルディ下議(自由党・PL)が捜査対象となった。同下議は熱心なボルソナロ前大統領派として知られており、昨年1月8日の三権中枢施設襲撃事件でもかなりの影響力を持っていたと見られている。同日付G1サイト(1)、CNNブラジル(2)、UOLサイト(3)などが報じている。
 レザ・パトリア作戦は1月8日の三権中枢施設襲撃事件に関するもので、過去23回の捜査では襲撃そのものや計画立案、資金拠出などに関与したことが疑われる97人が逮捕され、313件の家宅捜査が行われた。差し押さえられた資金は1169万レアルを超え、押収された車の価格は503万レアル超、バスの価格は840万レアル超に上る。
 今回の捜査は第24回目で、捜査対象が現職下議に及んだことが注目されている。連邦警察はこの日朝、ジョルディ氏の下院の事務所と議員公邸で家宅捜査を行った。公邸からは銃1丁と1千レアルが押収されている。
 家宅捜査はリオ州内陸部でも行われ、2022年から抗議活動を行っていた人たちが対象となった。その中には、同州カンポス・ドス・ゴイタカゼスの軍施設前でキャンプを張り、ボルソナロ前大統領の大統領選落選に抗議していた人たちが含まれている。
 ジョルディ氏は、「朝6時、まだ妻や娘と寝ていた時に、警察官に顔にライフルを突き付けられて起こされた」という表現で、捜査官たちが来た際のショックを語っているが、連邦警察はこの情報を否定している。
 「今回の捜査はアレッシャンドレ・デ・モラエス最高裁判事によって決められたものだ。我々は独裁政権の世を生きている」「1月8日の行動を支持したことはただの1度もない」とジョルディ氏は語り、自身が政治的迫害にあったと主張している。
 だが、モラエス判事と連邦検察庁は、ジョルディ氏が襲撃者の団体と直接的な強いつながりを持っており、襲撃に関しても何らかの指示を行っていた可能性があると見ている。
 その判断材料となったのが、襲撃犯の一人のカルロス・ヴィットル容疑者と同ジョルディ下議との関係だ。同容疑者はワッツアップで15人ほどの極右グループを率いていた人物で、連警に押収された同容疑者の携帯電話には、合計627回に及ぶジョルディ氏とのメッセージのやり取りが記録されていた。
 その中の一つの2022年11月1日の会話は、ヴィットル容疑者の「おはよう。我がリーダー」との呼びかけで始まり、「どの方向をやったらいいか。全部止めてもいいのか」と尋ねている。
 この日は大統領選の決選投票の2日後で、ボルソナロ派の抗議者たちが州道を封鎖する抗議活動を行っている。
 ヴィットル容疑者は襲撃事件後、逮捕されずに逃走していた2023年1月17日にもジョルディ氏と連絡を取っていたことが確認されている。
 ジョルディ氏はかねてから、ボルソナロ派の連邦議員の代表格として知られ、現在は下院の野党リーダーも務めている。ダニエル・シルヴェイラ元下議が2021年に最高裁判事全員更迭を求めた動画を流して現行犯逮捕された際は、逮捕を命じたモラエス判事を「馬鹿者」と呼び、話題になっていた。
 同下議は家宅捜査後、リオ市の連邦警察で事情聴取も受けたが、供述の内容などは明らかにされていない。


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