デング熱=連邦直轄区が非常事態宣言=優先接種の521市決まる

保健省が25日、今年のデング熱の予防接種は全国37地域、521市で開始すると発表したと同日付アジェンシア・ブラジル(1)が報じた。
ブラジルはデング熱の患者や死者が世界でも多く、世界に最初に公的医療機関での予防接種を始める。だが、現時点では供給されるワクチンの量が限られており、人口10万人以上で2023/23年の患者発生数が多く、4種あるデング熱ウイルスの内、2型のウイルスによる感染が優勢な市を優先することになった。優先接種の対象は16州と連邦直轄区の計521市に住む、10~14歳児だ。

25日付アジェンシア・ブラジル(2)(3)によれば、連邦直轄区では、今年最初の3週間で疑似症患者が1万7150件報告され、1万6628件が真性とみなされた。昨年同期の疑似症患者の報告数は2154件だから646%増だ。感染者が多いのはセイランジアやソル・ナセンテ/ポル・ド・ソル、ブラジランジア等で、死者も3人出ている。
25日付アジェンシア・ブラジル(4)によると、全国では、同期間中の疑似症患者が12万874人で、死者が12人となっている。昨年同期は、疑似症患者が4万4753人、死者が26人だった。
24日付アジェンシア・ブラジル(5)によると、専門家は、今年の疑似症患者急増はエルニーニョ現象や高温多雨と関係があると見ている。25日付アジェンシア・ブラジル(6)によると、保健省や専門家は、予防接種を受けられる人は一部のみだから、溜水を避けるなどの対策を忘れないよう呼び掛けている。
なお、優先的な接種が行われる市は25日付アジェンシア・ブラジル(7)等で確認できる。