site.title

連警=前大統領次男の通信機器押収=PC携帯など15個以上も=本人注意深く捜査に予防線

2024年1月31日

29日の捜査の際のカルロス氏とボルソナロ前大統領(X)
29日の捜査の際のカルロス氏とボルソナロ前大統領(X)

 【既報関連】30日、ボルソナロ前大統領の次男カルロス氏は連邦警察に出向き、事情聴取を受けた。この事情聴取は前日29日に行われたブラジル情報庁(Abin)に関するものではなかったため、その件に関しては答えなかったが、同氏は既に多くの通信機器を押収されており、かなり苦しい立場に置かれている。30日付フォーリャ紙(1)やG1サイト(2)などが報じている。
 カルロス氏は午前10時にリオ市中央部の連邦警察に出向き、供述を行った。だが、事情聴取は短時間で終わり、40分後には同地を後にしている。
 この日の事情聴取は29日の捜査前に予定されていたもので、供述の内容も、カルロス氏が2023年8月27日に行った、連邦警察のアンドレイ・ロドリゲス長官を挑発するネット投稿に関するものが主題で、前日の捜査に関しては口を閉ざしたままで終わったという。
 問題になった投稿は、ボルソナロ前大統領が首を切られて殺されたように加工した写真を使い、「捜査令状、起訴、差し止め、怒りの報道、逮捕人、全てゼロ」と書いたものだった。
 カルロス氏はリオ州海岸部アングラ・ドス・レイスの別荘に滞在しており、29日の捜査時は早朝からボルソナロ前大統領らとジェットスキーで海に出かけていた。捜査はその間に行われており、警察はボルソナロ氏らと連絡を取ろうと試みたが、電波が届かなかったため、そのまま捜査を敢行。
 ボルソナロ一家の広報を務めるファビオ・ワインガルテン氏が電話を受け取ったのは午前9時40分になってからで、そこからカルロス氏らに知らされた。
 結局、29日の捜査でカルロス氏に関連する住所から押収されたのは、コンピューター11台、ノートパソコン3台、携帯電話4個といった大量の通信機器だった。
 グローボ紙(3)によると、カルロス氏がこれだけの通信機器を持つに至ったのは、カルロス氏が予てより自身の通信機器を押収されることを極度に恐れていたためだという。ボルソナロ政権時の連邦政府関係者の証言では、カルロス氏は3カ月に一度のペースで機器や電話番号を取り替え、チップの交換も頻繁に行っていたという。
 さらに、カルロス氏はボルソナロ前大統領の頃から、今回のような捜査を受けるのではないかとの不安を周囲に漏らしていたという。
 メトロポレス(4)によると、連邦警察は25日に前Abin長官のアレッシャンドレ・ラマジェン氏らに関連する通信機器、そして今回はカルロス氏らの通信機器を押収しており、カルロス氏が率いていたと疑われている「並行Abin」の疑惑に関して、核心に触れることができるであろうとの見解を示している。
 今後注目されるのはラマジェン氏とカルロス氏との関係の緊密さだ。グローボ局は29日、カルロス氏の側近の一人のルシアナ・パウラ・ガルシア・ダ・シウヴァ・アルメイダ氏がラマジェン氏に対し、ボルソナロ一家捜査に関する情報を求めるメッセージなどをワッツアップで送った例を紹介している。 ただ、この会話は2022年10月、ラマジェン氏がAbinの長官をやめ、下議に当選を果たして間もない頃に行われたもので、両者の関係などを明確にするには、ラマジェン氏がこの時期もAbin内で影響力を有していたかも含めた捜査が必要となる。


基礎的収支=23年は2305億レの赤字=プレカトリオの支払いが影響前の記事 基礎的収支=23年は2305億レの赤字=プレカトリオの支払いが影響【30日の市況】Ibovespaは31日のブラジルと米国の金利発表に注目して0.86%減=ゴル株は再下落したままインデックスから外される次の記事【30日の市況】Ibovespaは31日のブラジルと米国の金利発表に注目して0.86%減=ゴル株は再下落したままインデックスから外される
Loading...