site.title

州都=市長選は二極化の様相=サンパウロ市やリオなど各地で=今回も左右対立の構図

2024年2月2日

ルーラ大統領(Agencia Brasil)
ルーラ大統領(Agencia Brasil)

 ルーラ大統領(労働者党・PT)は今年の市長選で州都の選挙に力を入れているが、主要な州都ではいずれも、政治の二極化が顕著になっている。1月31日付フォーリャ紙(1)が報じている。
 ルーラ大統領は10月の市長選で、サンパウロ市やリオ市、リオ・グランデ・ド・スル州ポルト・アレグレ市、ペルナンブッコ州レシフェ市に力を入れているが、これらはいずれも、ボルソナロ前大統領の支持を得た候補との対決となっている。
 サンパウロ市では急進左派のギリェルメ・ボウロス下議(社会主義自由党・PSOL)が、PTに復党する元市長マルタ・スプリシー氏を副候補に迎え、ボルソナロ前大統領の政党の自由党(PL)の支持を取り付けた現職のリカルド・ヌーネス市長(民主運動)と一騎打ちとなる様相を強めつつある。
 リオ市では親ルーラ派で現職のエドゥアルド・パエス市長(社会民主党・PSD)が有力だが、PTリオ支部はパエス氏の副候補にPTの政治家をつけることに強くこだわっているという。それは、対抗候補が、ボルソナロ氏の推すアレッシャンドレ・ラマジェン下議(PL)であるためだ。同下議はブラジル情報庁(Abin)の元長官で、現在は、在任中のスパイ疑惑で連邦警察の捜査対象となっている。
 ポルト・アレグレでは、下議時代のボルソナロ氏を相手に訴訟を起こしていたマリア・ド・ロザリオ氏(PT)が市長選に出馬。副候補にはタミレス・フィゲイラ氏(PSOL)を迎え、ボルソナロ氏支持派のセバスチアン・メロ現職市長(MDB)と相対するが、そこに、エドゥアルド・レイテ・リオ・グランデ・ド・スル州知事(PSDB)の推す中道系候補が第3勢力として加わりそうな様相を見せている。
 レシフェでは、古くから連立関係にあるPSBの創設者一族の後継者でもある現職のジョアン・カンポス市長を支持したいPTだが、今回の選挙では特に、副候補の擁立を強く望んでいるという。それは、対立候補として、ボルソナロ政権で観光相を務めたジルソン・マシャド・ネット氏が出馬するためだ。ボルソナロ氏も早くからジルソン氏を応援する意向を示している。
 この他に注目されるところとしては、サンタカタリーナ州フロリアノーポリスが挙げられる。同州は伝統的な保守地盤で、フロリアノーポリスはボルソナロ氏の票田と見られていたが、2022年の大統領選ではルーラ氏が47%を獲得するという予想以上の健闘を見せたことから、左派市長を誕生させたいとの欲が出ているという。
 候補としては州議のマルキート氏(PSOL)が有力視されているが、PTはここでも副候補を立てることを考えている。一方、PLは現職のトパジオ・ネット氏(PSD)を支持し、シャッパ(連立名簿)を組むことを考えているが、適当な人材がいないという。
 この他、パラナ州クリチーバ、マット・グロッソ州クイアバー、ゴイアス州ゴイアニア、バイア州サルバドールでも二極化の傾向が強く見られるという。


基本金利=0・5%ポイント下げ11・25%に=今後2会合でも継続を表明前の記事 基本金利=0・5%ポイント下げ11・25%に=今後2会合でも継続を表明レヴァンドウスキー法相就任=治安対策は前路線を継承次の記事レヴァンドウスキー法相就任=治安対策は前路線を継承
Loading...