マガルー=創業者のルイーザ氏死去=姪エレナ氏を後継者指名

国内の小売大手チェーンを代表する「マガジン・ルイーザ」の創業者ルイーザ・トラジャーノ・ドナット氏(97)が、12日未明にサンパウロ州フランサで死去したと同日付G1サイト(1)やアジェンシア・ブラジル(2)が報じた。
1926年にサンパウロ州クリスタイス・パウリスタの商人の家で生まれたルイーザ氏は、後にフランサ市に転居。1957年にペレグリーノ・ジョゼ・ドナット氏と結婚した際、ペレグリーノ氏と共にこれまで蓄えてきた資金をつぎ込み、フランカ市中央部の贈答品店「ア・クリスタレイラ」を買い取った。この店名は顧客の提案で行ったラジオ番組の命名公募により、「マガジン・ルイーザ(通称マガルー)」となった。
同店は1976年にロージャス・メルカンチル社を買収した以外は地元フランサを拠点にした店として知られていた。
経営者夫妻には子供がおらず、1990年代の初めに姪のルイーザ・エレナ氏を後継者とした。姪のエレナ氏の指揮下で始まった店舗拡大はサンパウロ州に止まらず、現在では全国21州に1481軒を構える国内を代表する小売チェーンに成長。ルイーザ・エレナ氏は2020年に国内の富豪10傑に入るなど、国内を代表する女性企業家となっている。
経営者夫妻はその後も健在だったが、ペレグリーノ氏は2018年に94歳で他界。ルイーザさんが亡くなったのは自宅で自然死だった。
ルイーザ・エレナ氏はルイーザ氏の死後に追悼の声明を発表。創業からの歴史を振り返り、その功績を讃えると共に、彼女が残した教訓や貢献ぶりに感謝を示した。