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ルーラだんまり決め込む=ボルソナロのデモを無視=参加した知事には不快感

2024年2月28日

26日のルーラ大統領(Fabio Rodrigues Pozzebom/Agencia Brasil)
26日のルーラ大統領(Fabio Rodrigues Pozzebom/Agencia Brasil)

 25日に行われたボルソナロ前大統領によるデモを受け、ルーラ政権は無視、もしくは気にしない姿勢を見せている。ただ、連邦政府と事業関連で話し合いも行った知事たちの参加には驚きの様子を見せている。26日付フォーリャ紙(1)(2)(3)が報じている。
 ルーラ大統領は26日、エステル・ドウェック管理革新相と共にプラナウト宮(大統領府)で行われた共同記者会見に臨み、取材を受けた。その際、25日のサンパウロ市パウリスタ大通りでのボルソナロ氏のデモについても尋ねられたが、何も答えなかった。
 その質問を行ったのはヴァロール・エコノミコ紙のジャーナリスト、ルー・アイコ・オッタ氏だったが、その場にいた人たちからは「空気が読めていない」とばかりにヤジが飛ばされた。
 この会見後も、この件に関して口を開いたのはルイ・コスタ官房長官のみで、同官房長官も、「驚いたことといえば、ボルソナロ氏がミヌタ(大統領選の結果を変える法案)について話したくらいなものだ」と問題にしなかった。
 パウロ・ピメンタ大統領府社会通信局長官はデモに関し、「当日はサッカーの結果の方が気になった。赤いユニフォームのチームがね。リバプール、インテルナシオナル、フラメンゴ。みんな勝ってくれた」と話したに止まっている。赤はルーラ氏の労働者党(PT)のイメージカラーでもある。
 連邦政府内では、今回のデモに関して無視、もしくは気にしないようにすることが方針として決められている。ただ、ルーラ大統領の側近によると、唯一、気になった点は、タルシジオ・デ・フレイタス聖州知事(共和者・RP)やロナウド・カイアド・ゴイアス州知事(ウニオン)などが参加したことだったという。
 タルシジオ氏もカイアド氏も保守派政治家として知られてはいるものの、両者ともに州の大事なプロジェクトのために連邦政府と話し合いを行っていた。タルシジオ氏に関しては、ボルソナロ氏の後継者と目されている人物だけに、参加すること自体は予想されていた。だが、同氏が演台に立ち、「ボルソナロ氏は遺産を残した。同氏は常にイスラエルや戦う者たちの味方だった」と話したことが、ガザ停戦を求めるルーラ氏に対する批判、並びに曲解と捉えられている。
 また、グレイシ・ホフマンPT党首は今回のデモでボルソナロ前大統領が求めた1月8日の三権中枢施設襲撃事件の襲撃者に対する恩赦について、「それをすることは認められない」と強く反論している。
 一方、連邦警察は今回のデモでのボルソナロ氏に関して、テロの画策はなく、政治的迫害を受けたと主張しながらも、22日の連警証言での黙秘権行使に続いて、「具体的に自分が潔白であるということを証明する機会を失った」と見ているという。
 連警によると、ボルソナロ氏をテンプス・ヴェリタティス作戦との関連で新たに召喚する予定はないが、25日に行ったミヌタに関する発言は確実に参考資料の中に含まれることになるという。
 だが、デモで演台に立ち、「最高裁のアレッシャンドレ・デ・モラエス判事はルーラ大統領が有利になるように襲撃事件のビデオの一部を隠した」と発言した福音派大物牧師のシラス・マラファイア氏に関しては、召喚の可能性があると見ているという。


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