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デング熱=疑似症患者が97万人超す=7連邦自治体が非常事態に

2024年2月29日

感染学上の第8週までの疑似症患者数の推移(保健省公式サイトより)
感染学上の第8週までの疑似症患者数の推移(保健省公式サイトより)

 27日15時38分に更新された保健省公式サイト(1)の数字によると、今年最初の8週間の全国のデング熱の疑似症患者は97万3347人で、死者は195人、死因を確認中の死者は672人、疑似症患者の発生率は479・3人/10万人となっている。
 昨年同期の疑似症患者は20万7475人、昨年1年間の疑似症患者は165万8816人だったから、今年は8週間で昨年の半数以上の疑似症患者が発生していることになる。8週間の死者も昨年同期の149人を大幅に上回っている。
 27日9時18分付アジェンシア・ブラジル(2)では疑似症患者92万427人、死者184人、死因確認中の死者609人、発生率453・3人/10万人だったから、感染状況は刻々と移り変わっているといえる。
 27日付G1サイトなど(3)(4)によると、27日現在で非常事態宣言中の連邦自治体と発生率は、ミナス1618・0/10万人、アクレ782・9、ゴイアス824・9、エスピリトサント871・5、リオ472・2、サンタカタリーナ319・0、連邦直轄区3553・6で、非常事態宣言市も154ある。パラナ州も発生率が860・2/10万人と高いが、非常事態は宣言していない。発生率と死者数最多は連邦直轄区で、患者数最多のミナス州ではチクングニヤ熱でも死者が出ている。
 保健省はこの時点で3月2日をデング撲滅のためのXデー(ポ語ではジアD)と決定。デング熱を媒介するネッタイシマカ根絶のため、溜水の有無を確認し、溜水はすぐに処理するよう呼びかける啓蒙活動「デング熱対策のための10分間」を展開する。
 保健省は2月初めに今年のデング熱対策費を15億レに引き上げた。23年は2・56億レだったから、状況の深刻さが分かる。世界保健機関(WHO)や汎米保健機関(Opas)でアルボウイルスの予防や制御のための戦略的ガイドライン作成を担当するコンサルタントで感染学者のクレベル・ルス氏は、今年の疑似症患者増加は年頭から急速に進んでおり、全項目が新記録を更新するだろうと予想している。
 保健省によるデング熱用ワクチンの送付は続いているが、ワクチン数が不十分なため、接種は感染が急拡大中の521市の10~14歳児に限定されている。
 ただし、各自治体のデング対策支援資金はワクチン送付とは別に払われることになっており、ミナス州、ゴイアス州、リオ州、聖州、連邦直轄区内の市への資金2340万レの払い出しは27日に承認された。
 なお、デング熱の感染拡大は世界的な傾向で、22日付G1サイトなど(5)(6)によると、アルゼンチンやペルーでも流行状態となっている。


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