site.title

新基礎食料品セットを規定=地産品中心でより健康的に

2024年3月12日

新たな基礎食料品セットについて発表するルーラ大統領(©Marcelo Camargo/Agencia Brasil)
新たな基礎食料品セットについて発表するルーラ大統領(©Marcelo Camargo/Agencia Brasil)

 連邦政府が5日、食の安全や食の権利を守るため、生の食材や最低限の加工処理を行った食品だけを組み合わせた新しい基礎食料品セット(nova cesta básica)に関する大統領令を出し、6日付官報に掲載したと5日付アジェンシア・ブラジル(1)や6日付G1サイト(2)などが報じた。
 新基礎食料品セットについて規制する大統領令と、食料不安に直面している路上生活者に無料で食料を提供する「連帯キッチン計画」に関する大統領令は、大統領府で開催された食糧栄養安全保障国家評議会(Consea)の定例会議の中で発表された。
 大統領は飢餓対策は自政権の優先事項であることを再確認し、飢餓問題は食糧不足ではなく、人々が食糧を入手するための資金不足によって起きていると認識すべきと発言。同時に、ブラジル農業の生産性の高さと、生産部門を刺激するための資金循環を保証する必要性も強調した。
 また、肥満という病気は栄養教育の欠如だとして、肥満を防ぐための教育の必要性を説き、ブラジルのような農業国に飢餓問題があってはならないとし、官僚主義はあってはならないとも力説した。
 他方、パンデミックの最中に結集し、貧困者や路上生活者向けの食料の準備や配布のためのスペースを創出した市民社会の取り組みや民衆運動を土台とし、2023年7月に生まれた連帯キッチンは既に、2770カ所に上る。
 飢餓対策・家庭社会支援・開発省(MDS)によると、同計画は家族農や都市部の農家、コミュニティ菜園、食糧獲得プログラム(PAA)の取り組みを調整する形で機能しており、公募を通じて参加する団体には3千万レアルの資金を割り当てる予定だ。
 なお、7日付G1サイトなど(3)(4)(5)によると、MDSが7日に発表した新基礎食料品セットでは、保健省が勧めるブラジル人向けの食のガイドを基に、生の食材や最低限の加工のみの地域産品を奨励。健康的で持続可能な食料システム創設や、適切で健康的な食料や健康、環境、小規模な農業生産者の収入創出などを擁護し、消費地と同じ地域で生産される家族農由来のアグロエコロジー食品を優先するよう規定している。
 また、豆類、穀物、根と塊茎、野菜、果物、栗やナッツ(油糧種子)、肉と卵、牛乳とチーズ、砂糖や塩・油・油脂類、コーヒーや紅茶、マテ茶にスパイスという10のグループの食品が含まれる。
 連邦政府は、新基礎食料品セットに含まれる食品が、税制改革で免税対象として認められた国の基礎食料品セットに盛り込まれるかは明らかにしていないが、ウエリントン・ジアス飢餓対策・家庭社会支援・開発相は、免除の参考になると擁護した(8日付インフォ・マネーなど(6)(7)参照)。
 連邦自治体政府などでは国民への食料供給のために基礎食料品セットを配布したりしており、この大統領令は生活扶助その他の社会政策を定義するのに役立つと見られている。8日付ブラジル247サイト(8)によると、パラナ州では既に学校向けの食料計画に新規定を適用するよう圧力がかかり始めているという。


ニュージーランド=ラタン機が緊急着陸=ブラジル人乗客も負傷前の記事 ニュージーランド=ラタン機が緊急着陸=ブラジル人乗客も負傷【11日の市況】Ibovespa0.75%下落、ペトロブラスとヴァーレの下落が再び重荷に=石油公社が臨時配当しないニュースに市場が敏感に反応次の記事【11日の市況】Ibovespa0.75%下落、ペトロブラスとヴァーレの下落が再び重荷に=石油公社が臨時配当しないニュースに市場が敏感に反応
Loading...