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通信相=新デジタル放送方式発表=「TV3・0」米韓方式か

2024年4月5日

「TV3・0」を発表したジュセリーノ・フィーリョ通信相(Foto: Fabio Rodrigues- Pozzebom/Agência Brasil)
「TV3・0」を発表したジュセリーノ・フィーリョ通信相(Foto: Fabio Rodrigues- Pozzebom/Agência Brasil)

 連邦政府は3日、新しい地上波デジタル放送標準「TV3・0」を発表した。この技術は2025年以降、大都市部から段階的に移行される予定だと同日付ア・シダーデ・オン(1)(2)などが報じている。
 ブラジルでは従来、地上波デジタル放送に日本のISDBーT国際規格をベースに独自技術を加味したSBTVD(Sistema Brasileiro de Televisão Digital)を使用してきた。だが、2022年1月にブラジル地上デジタルテレビシステムフォーラムが、それに代わる次世代地上デジタルテレビ規格として「TV3・0」を提唱し、主に韓国や米国で使用されて来たATSC3.0技術の採用を推奨したと2022年1月19日付アドバンスド・テレビジョンサイト(3)が報じていた。それを実用化する日程が3日、連邦政府によって発表されたようだ。
 TV3・0の主な特徴は、チャンネルの選択肢がアプリに代わり、視聴者は無料放送チャンネルで生放送されるものだけでなく、ライブやオンデマンドのコンテンツも享受できるようになる。これは現在のテレビモデルでも既に一般的な機能だが、新技術では独占的機能となる。
 また、相互作用を重視し、システムがユーザー情報を受け取り、よりパーソナライズされたサービスを提供することが可能となる他、8Kに達する高画質、映画館のような臨場感あふれるサウンド、セキュリティとアクセシビリティ・ツールを約束する。
 このように、新世代のテレビにはインターネットを使用したいくつかの機能があるが、TV3・0信号の受信ではネット接続は必須条件ではなく、未接続でも4K解像度や臨場感あふれる音声など、従来のデジタルテレビでは実現不能な、より高品質なサービスを提供する。
 ジュセリーノ・フィーリョ通信相(ウニオン)は発表イベントのスピーチで、「TV3・0へのアクセスにはインターネットは必要ない。これはブラジル国民の誰もが受信できる無料のテレビ放送であり、より良い画質と音質で全ての人に配信される。相互作用の機能は、インターネットに接続されたデバイスで利用可能な追加の機能となる」と説明した。
 TV3・0対応設備は、2025年以降に製造される新しい機種に実装され、移行は大都市から徐々に開始される。新技術モデルへの完全移行の時期の見通しは立っていないが、国内での広帯域通信網を拡大することが課題の一つとされている。産業界は新技術に対応した機器やコンバーターの製造に取り組み、放送信号とインターネットの統合を実現するための準備を進めることになる。
 発表会に出席したブラジル通信社(EBC)のジーン・リマ会長は、「国営チャンネルを含む、全ての無料チャンネルの存続を保証することが重要だ。なぜなら国民の7割はこれらのチャンネルを通じて情報を得ているからで、国家、行政、司法、議会からの投資が必要だ」と語った。
 テレビ視聴率の測定と市場調査を主に行うカンタール・イボペ・メディア社の調査では、ブラジル人は1日平均5時間17分テレビを見ており、その約8割は放送局が提供する無料番組を視聴しているという結果が出ている。


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