3Gカピタル=米国食品大手の株、売却か?=国内を代表する富豪グループ
ブラジルを代表する富豪3人が創設した3Gカピタルが、米国の食品大手クラフト・ハインツの株を手放していたとする報道が行われた。10日付フォーリャ紙(1)などが報じている。
これは、米国のCNBC局の報道で明らかになった。それによると、3Gカピタルは2023年12月に秘密裏にクラフト・ハインズの株を売却していたという。この報道では、3G、並びに同社の投資持株企業であるLTS社に真相を問い合わせたが、返答は得られなかった。
ジョルジェ・パウロ・レマン氏、マルセル・ヘルマン・テレス氏、カルロス・アルベルト・シクピラ氏という、ブラジルを代表する富豪3人が創設した3Gは、2015年にハインツとクラフトが合併した際に株主となり、米国の大企業家ウォーレン・バフェット氏のバークシャー・ハサウェイと共同経営を行っていた。クラフト・ハインツは2021年9月に、ブラジルのケチャップ大手だったヘメル社買収で伯国にも進出していた。
今回の報道では、この株売買が、ブラジル国内の小売大手ロージャス・アメリカーナス騒動での補填ではないかとも報じられている。3Gが経営に携わっていることで知られていたアメリカーナスは、2023年1月に250億レアル相当の会計不正を行っていたことが発覚。株の売却は、アメリカーナスの参照株主が、占有債務者による司法的回収だけに使われるDIPローンと呼ばれる資金調達モデルの流動性を獲得しようとしていた時期に行われたという。