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財務省=GDP予測2・5%に引き上げ=インフレも3・7%に上方修正

2024年5月18日

財務省庁舎(Foto: Marcelo Camargo/Agência Brasil)
財務省庁舎(Foto: Marcelo Camargo/Agência Brasil)

 16日付アジェンシア・ブラジル(1)によると、財務省経済政策局(SPE)は同日発表のマクロフィスカル速報で、2024年の国内総生産(GDP)の成長率予測を2・2%から2・5%に引き上げた。また、公式インフレ指数である広範囲消費者物価指数(IPCA)も3・5%から3・7%に引き上げられた。上下1・5%ポイントの許容範囲を考慮すれば、国家通貨審議会(CMN)が設定した今年のインフレ目標(中央値3%、1・5~4・5%)の範囲内だ。25年の予測値も3・1%から3・2%に引き上げられた。ただし、これらの予測値にはリオ・グランデ・ド・スル州の大水害による影響は考慮されていない。
 SPEによると、小売販売と家庭向けサービスの堅調な成長、雇用の純増数の増加、信用供与の拡大などが、GDPの見通し向上に貢献した。また、建設業の拡大と資本財の輸入増加に基づく投資回復の兆しも、予測引き上げに寄与した。
 GDP予測値を引き上げるもう一つの要因は輸出だ。SPEによれば、最近のドル高は24年の輸出改善に寄与するという。
 部門別に見ると、24年の場合、サービス業の拡大予測が、農業と工業の成長予測縮小分を補って余りあると見ている。農業部門のGDPは主に大豆とトウモロコシの収穫量予測の減少を反映し、マイナス1・3%から同1・4%に下方修正された。
 工業の成長見通しは2・5%から2・4%に引き下げられたが、これは、第1四半期の鉱業(採掘業)と資本財生産の業績が低かったことに起因する。一方、サービス業の成長見通しは2・4%から2・7%に引き上げられた。
 SPEは、GDPの成長率予測値にはリオ・グランデ・ド・スル州の水害が経済活動に与える影響が考慮されていないことを強調した。同局によると、その影響の規模は、新たな気候事象の発生、隣接州への洪水の影響、被災市への財政支援および信用供与プログラムの効果に左右されるという。
 国内GDPの約6・5%を占める同州は、第2四半期に損失を記録することが確実だが、次の四半期には部分的に相殺されると予想される。同州GDPにおいて農業と製造業が占める比率は大きく、ブラジル全体でも顕著であるため、全国レベルでの打撃になると見られている。
 IPCAの推定値が上昇したのは、ドル高と、リオ・グランデ・ド・スル州の豪雨が生鮮食品、米、肉、鶏肉の供給に与える影響の両方によるものと指摘した。同報告書によると、これらの食品の価格は、今後2カ月間はより激しく上昇するが、次の数カ月間で供給が正常化するにつれ、戻るという。
 最低賃金と年金額の調整のために使用される全国消費者物価指数(INPC)は、前回の3月速報で発表された3・25%よりもわずかに高い、3・5%で今年を終えると予想されている。卸売物価指数と消費者物価指数、全国建設コスト指数で構成される総合物価指数(IGP―DI)の予想は、今年も3・5%に据え置かれた。


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