ガザ危機=唯一のブラジル人人質、死亡していた=イスラエル軍が遺体を確認

イスラエル軍は24日、パレスチナ自治区ガザ地区で武装集団ハマスの人質となっていたブラジル人男性の死亡を確認したと発表した。同日付G1サイト(1)などが報じている。
同軍によると、亡くなったのはミシェル・ニゼンバウムさん(59)で、昨年の10月7日にハマスがテロを起こした際に殺害されたという。イスラエル軍は24日に行った捜査の過程で、ニゼンバウムさんの遺体を発見したとしている。
ニゼンバウムさんはハマスが人質として囚えた唯一のブラジル人だった。ハマスはテロによって約1200人の殺害を行い、約250人を人質に取っていた。
今回の捜査では同氏以外に2人の遺体が発見され、身元も判明している。イスラエル軍は既に、遺族に対して、遺体のあった場所などの情報を伝えたという。
ニゼンバウムさんはリオ州ニテロイ出身で、ガザ地区には40年以上住んでいた。ハマスのテロが勃発した日、ニゼンバウムさんは車を運転しながら家族と携帯電話で会話を行っていたが、通話が突然途切れた。家族がかけなおすと、何者かが電話に出て、「ハマス」と2度叫び、ニゼンバウムさんの免許証を示したが、以後、音信不通となったという。
ルーラ大統領は24日、SNSで同氏の死を悼み、政府は引き続き、ハマスに拘束された人質全員を解放するために努力すると述べた。(2)