パケター=八百長疑惑で制裁の可能性=コパ・アメリカ出場微妙に

サッカー・ブラジル代表選手のルーカス・パケターが、イングランド・プレミア・リーグで八百長行為を行った疑惑で捜査対象となり、コパ・アメリカの出場を始め、選手生命を脅かされている。26日付アジェンシア・ブラジル(1)などが報じている。
試合中に賭けの対象となった選手が故意にイエローカード獲得を狙いに行くなどの行為がブラジルで行われていたことは23年に表面化し、22年から行われていたことも明らかになっているが、その頃から、プレミア・リーグのウェストハム所属のパケターが、彼の出身地であるリオの賭博師から賭けの対象とされていたことも、昨年の内から報じられた。その影響で、22年W杯レギュラーだったパケターは、昨年は代表入りの機会が少なかった。
その後、捜査に進展がなかったこともあり、パケターは3月の親善試合で代表に復帰。6月のコパ・アメリカでも代表に選ばれている。
だが、英国サッカー協会(FA)が23日、パケターの行為を問題視し、提訴することを決断したことで事態が悪化している。FAによると、22年11月のレスター戦、23年3月のアストン・ヴィラ戦、5月のリーズ戦、8月のボーンマス戦で、パケターが故意にイエローカードをもらったとの判断を行っている。
パケターは無実を主張。6月3日までは異議申し立てをできる状況にある。
過去に同様のケースで10年間の出場停止という例があるだけに、今回の件は予断を許さない。この騒動を受け、パケターのコパ・アメリカ出場も危ぶまれている。
ブラジル・サッカー連盟(CBF)のエジナルド・ロドリゲス会長は、「まだ兆候があるというだけで、処罰が下されたわけではない」と発言を濁している(2)。代表のドリヴァル・ジュニオル監督は、「我々は最高の選手を選び、非常事態でも高いレベルの選手を用意するだけだ」と答えている(3)。