Brasil Nippou Gourmet Banzai!!=ケンスタール=食肉加工専門家セバスチアーニ氏と提携=共同ブランド「KenStar Farm Meat」展開へ
「ブラジルの和牛市場には大きな可能性があります。より良い和牛をお客様に提供するため、精肉加工のプロフェッショナルであるレナト・セバスチアーニ氏とタッグを組み、新ブランド『KenStar Farm Meat』を展開することを決めました。ぜひブラジルで最高の和牛を楽しんでください」――和牛生産大手「KenStar(ケンスタール社)」の中矢レナト健二社長は、熱のこもった眼差しで語った。
ケンスタール社は1976年創業。当初はネローレ種を飼育していたが、ヤクルト社から和牛を導入したことをきっかけに、事業の軸を和牛生産へと転換した。現在はボイトゥーバ、イタチンガ、イペロー、カンポ・グランデの4カ所で牧場を運営し、近年は遺伝学を応用した生産管理によって肉質の向上を図っている。牛脂肪交雑基準(BMS)で最上ランク「12」レベルの生産にも成功したという。
これまで同社は、育てた和牛の加工を外部の屠畜場に委託してきた。しかし11月より、高級肉の加工・販売を手掛ける「Farm Meat」(レナト・セバスチアーニ社長)と提携し、同社が加工全般を担う体制に移行。両社による共同ブランド「KenStar Farm Meat」を正式に立ち上げることが決まった。
Farm Meatは、サンパウロ州ボイトゥーバを拠点とする高級肉専門の精肉ブランドで、市内を中心に店舗を展開。レストランや精肉店への卸販売も行うなど、多方面にわたる供給ネットワークを持つ。また、ブラジル国内で高い評価を得る豚肉ブランド「CowPig」を共同経営しており、食肉加工の分野では確固とした地位を築いている企業だ。
同社は、肉の魅力を最大限に引き出すカッティング技術の高さで特に知られている。中矢社長は「和牛は飼育だけでなく、どのように加工されるかが品質を大きく左右します。Farm Meatの高度な加工技術により、『KenStar Farm Meat』はこれまで以上に美味しい和牛をお届けできるはずです」と期待を寄せる。
ブラジル国内では、ハイクラスのレストランで和牛カルパッチョ、すき焼き、和牛バーガーなどが浸透しつつあり、和牛の存在感は確実に高まっている。中矢社長は「ブラジルの和牛市場はまだ開拓の途上にあり、伸びしろは非常に大きいと考えています」と述べた。
今後については、「まずは国内のお客様に広く和牛を知って楽しんでいただくことが最優先です。いずれはブラジル産の和牛をアメリカやヨーロッパ、そして日本といった海外市場にも輸出できるよう視野に入れています。そのためにも品質向上や安定供給など、取り組むべき課題に一つずつ向き合っていきたい」と意気込みを語る。
さらに、同社の経営責任者アレッシャンドレ・ヒカルド・ネグレイロ氏は「和牛をブラジルで広めるため、イベントの開催や美味しい食べ方の提案など、広報活動にも力を入れる必要があります。より美味しい和牛をお客様に届けられるよう、今後も尽力します」と強調した。
会社情報
KenStar(ケンスタール社)
電話:(11)95954-2222 / 11-4801-7775
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