IPCA=6月は0・21%の上昇=野菜や果物等の価格下落

地理統計院(IBGE)は10日、6月の広範囲消費者物価指数(IPCA)は予想を下回る0・21%の上昇で終わり、前月の0・46%より鈍化したと発表した。これは食料品とサービスの価格上昇が弱まったためだが、過去12カ月間の累計上昇率は4・23%で、5月までの累計の3・93%を上回ったと、同日付CNNブラジルなど(1)(2)が報じた。
ロイターの世論調査では、6月のIPCAの上昇率は0・32%と予測されていたが、実際は0・21%に止まった。同様に、過去12カ月間の累計も、4・35%という予測を下回る4・23%に止まった。
IPCAで測定されるインフレ目標の中央値は3・0%だから、累積値は目標中央値を超えているが、上下1・5%ポイントの許容範囲内に止まっている。
6月の指数で最も影響力が大きかったのは食品・飲料部門で、5月の0・62%から0・44%に減速した。
家庭向け食料品では、ニンジン(9・47%減)、タマネギ(7・49%減)、果物(2・62%減)が値下がりし、前月の上昇率0・66%が0・47%に低下するのを助けた。供給減となったジャガイモ(14・49%増)や長期保存牛乳(7・43%増)、米(2・25%増)は値上がりした。
変動幅が最も大きかったのは健康・介護部門で、0・54%上昇したが、前月の0・69%より鈍化した。これは、香水が1・69%、健康保険が0・37%上昇したことに起因する。
IBGEのアンドレ・アルメイダ調査主任は、「これは、2024年6月4日に国家医療サービス監督庁(ANS)が認可した最大6・91%の再調整によるもので、5月から適用され、来年4月まで続く。従って、6月のIPCAでは5月と6月の月割り分が計上されている」と説明した。
一方、5月に0・40%上昇したサービス業は0・04%増に止まったが、12カ月間の累計は、全体を上回る4・49%を記録した。
中銀はIPCAが目標の上限値を上回ることを懸念しており、先月は経済基本金利(Selic)を10・5%に据え置き、利下げサイクルを中断した。
労働市場が活況を呈する中、最近のドル高レアル安でサービス業のインフレに対する懸念が増大する可能性がある。
中銀が発表した最新の経済動向予測調査「フォーカス」によると、市場は今年末のIPCAを4・02%に、2025年末を3・88%に上方修正している。