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RS州大水害=州都に新たな収容施設=工業への影響コロナ以上

2024年7月13日

上空から見たポルト・アレグレのCHA(©Joel Vargas/Ascom GVG)
上空から見たポルト・アレグレのCHA(©Joel Vargas/Ascom GVG)
ポルト・アレグレのCHAの内部(©Joel Vargas/Ascom GVG)
ポルト・アレグレのCHAの内部(©Joel Vargas/Ascom GVG)

 【既報関連】4月末からの豪雨で甚大な被害を受けたリオ・グランデ・ド・スル(RS)州では、ポルト・アレグレに新たな収容施設ができるなど、家や資財を失った人へのフォローや再建・復興に向けた動きが続いているが、支援が必要な人達の登録作業が終わっていない自治体もあるなど、未曽有の大水害の影響が色濃く残っている。
 RS州を含む南部や南東部は先日来、厳しい寒さに見舞われ、山間部を中心に降雪や降霜、氷雨などが起きている。また、大水害から2カ月以上経った今も、ネズミの尿などで汚染された水や土壌に触れたことで生じるレプトスピラ症による死者が出ている。
 11日付アジェンシア・ブラジル(1)によると、レプトスピラ症の確定症例は546人、死者は25人に達した。疑似症患者の報告例は6520件で、現在も3811件が調査中だ。また、死因を解明中の死者も6人いる。
 9日付アジェンシア・ブラジル(2)によると、大水害の死者は182人、行方不明者は31人、被災者は239・8万人、被災市は478(緊急事態や非常事態認定市は444)で、22・04%の州民、96・18%の自治体が何らかの被害を受けたことになる。
 被災市の一つでもあるポルト・アレグレでは11日、848人を収容できる人道支援センター(CHA)ヴィダの落成式が行われ、エドゥアルド・レイテ知事が最初の入居者達を迎えた(11日付アジェンシア・ブラジル(3)参照)。このCHAは、家族単位の仮設住宅ではなく、大きな建物に寝台などを設置した一時的な収容所となっている。
 緊急事態や非常事態を宣言した市で浸水被害に遭い、避難所や親戚宅等に身を寄せた家庭は5100レの再建支援金を受け取れるが、11日付アジェンシア・ブラジル(4)によると、申請期限の12日直前の9日現在も158市では受給資格家庭が未登録のままだ。
 12日付アジェンシア・ブラジル(5)によると、緊急事態や非常事態宣言市の企業などが雇用維持を条件に正規雇用者や研修・職能訓練者、家庭内労働者、漁師に最低賃金を2カ月間支給するよう求める財政支援金の申請期限も12日だ。労働省によると、8日に初回支援金を受け取った労働者は8万320人、支払額は1・134億レだという。
 地理統計院(IBGE)が12日に発表した月次工業生産調査によると、5月の同州の工業生産は前月比で26・2%落ち込んだ。同州の工業生産の全国での比重は6・8%で、全国平均が前月比で0・9%減となる主要因となった。5月の下落幅は、新型コロナのパンデミック下で記録した2020年4月の20・5%減を上回った〈12日付アジェンシア・ブラジル(6)参照〉。
 他方、11日発表の月次商業調査によると、同州の5月の小売販売は前月比で1・8%伸び、全国平均の1・2%を上回った。全国平均以上伸びた連邦自治体は八つで、同州は5番目に高い伸びを記録した。これは、被災者への寄付を含む物品購入が増えたためと見られている〈11日付アジェンシア・ブラジル(7)参照〉。


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