アルゼンチン=6月にインフレ再上昇=年間で271・5%に

アルゼンチンの6月のインフレ率は4・6%増で、12カ月間の累計は271・5%に達した。12日付G1サイト(1)が報じている。
同国では、今年に入ってから5カ月連続で月間インフレ率が縮小していた。5月のインフレ率は4・2%だった。
ところが6月に4・6%を記録したことで、インフレ率が再度拡大してしまった。インフレを押し上げた主な要因は、「住居、水、電気、ガスその他の燃料」の14・3%増で、レストランやホテル(6・3%増)、教育(5・7%増)、娯楽・文化(5・6%増)、通信(5・3%増)なども上がった。
ミレイ大統領は昨年12月に就任して以来、国の事業を止め、州に渡す資金を抑える他、水道、ガス、電気、公共交通、本質的なサービスへの補助金カットなどの支出削減策を採用。補助金カット後、前記項目の料金は値上がりしたが、第1四半期には2008年以来初めての基礎的財政収支の黒字化に成功。今年末の時点では基礎的財政収支の赤字ゼロを目指している。
他方、インフレ率は昨年12月の25・5%が4・6%に下がったが、国民の購買力も低下。また、6月のインフレ拡大で今年上半期のインフレ率は79・8%、12カ月間の累計では271・5%となっている。