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バイオマス地図=33%の自然地域喪失=環境悪化の過程が加速

2024年8月22日

セラードでの森林火災の様子(Divulgação)
セラードでの森林火災の様子(Divulgação)

 バイオマス地図(MapBiomas)が21日、ブラジルでは人間の行為による土地の範囲や土地利用のあり方が変化し続けており、気候リスクが増大していると発表したと同日付アジェンシア・ブラジルなど(1)(2)(3)が報じた。

生態系別の在来植生喪失面積(21日付G1サイトの記事の一部)
生態系別の在来植生喪失面積(21日付G1サイトの記事の一部)

 今回発表された地図は国内の自然地域に関する1985~2023年のデータを分析した結果で、原生林(在来植生)や、水面、海岸や砂丘のような非植生地域を含む自然地域の損失が領土全体の33%に達し、環境悪化の過程が加速していることを示した。
 バイオマス地図によると、ブラジルの自然地域はポルトガル人が到着した1500年から1985年の485年間で20%を失ったが、その後の39年間でさらに13%、1億1千万ヘクタール(ha)を失ったという。
 1985年以降の在来植生減少が目立つのは国土の41%を覆う森林地域で、15%相当の6100万haを失った。生態系別損失最多はアマゾン地域の5500万ha(14%)で、セラード3800万ha(27%)、カアチンガ860万ha(14%)、パンパ330万ha(28%)と続く。パンタナルでは水面が21%から4%に減った一方で、草本や低木植生の面積は36%から50%に増えた。
 在来植生が最も保たれているのは先住民居住地で、損失は1%未満だが、民間所有の土地は27%を失ったという。
 在来植生が増えた連邦自治体はリオ州のみで、30%が32%になった。減少はしたが、在来植生が良く保たれているのはアマゾナスやアマパーの95%やロライマの93%だ。在来植生を最も失ったのは、93%が59%となったロンドニアや87%が60%になったマラニョン、85%が61%になったトカンチンスで、在来植生最少は20%のセルジッペや22%のサンパウロ、23%のアラゴアスだ。
 再植林などを促す2008年の森林保護法後の市別の在来植生の推移は在来植生減少が45%、増加が37%、増減なしが18%だった。
 バイオマス地図総合コーディネーターのタッソ・アゼヴェド氏は、「ブラジルの生物群系における在来植生の消失は地域の気候変動に悪影響を与える傾向があり、異常気象時の保護効果が低下する傾向がある」と説明した。
 具体的に見ると、牧草地は79%(725万ha)、農用地は228%(4240万ha)増えた。牧草地増が著しいのはロンドニア(6%が38%)、マラニョン(5%が29%)、マット・グロッソ(6%が24%)、トカンチンス(7%が30%)だ。
 森林伐採を伴う土地利用の変化や土地の浸食は、降水量の減少や温室効果ガス排出量の増加を招く上、水害時に水を貯えたり土地を支えたりすることが難しくなるため、被害が大きくなりやすい。


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