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ボルソナロ前大統領=マルサル候補に接近図る?=9月7日抗議デモに参加許可

2024年8月31日

ボルソナロ前大統領(右)とパブロ・マルサル氏(左)(28日付メトロポレス・サイトの記事の一部)
ボルソナロ前大統領(右)とパブロ・マルサル氏(左)(28日付メトロポレス・サイトの記事の一部)

 ジャイール・ボルソナロ前大統領(自由党・PL)は28日、SNS上に動画を公開し、9月7日の独立記念日にサンパウロ市パウリスタ大通りで予定されている抗議デモに、サンパウロ市長候補のパブロ・マルサル氏(労働刷新党・PRTB)が参加する余地を開く意向を示したと、同日付メトロポレスなど(1)(2)が報じた。
 ボルソナロ氏は、自身が支持する現職のリカルド・ヌーネス市長(民主運動・MDB)が同イベントに参加する意向を示していることに触れ、他の市長候補者にも参加希望者がいれば参加を認めると述べた。
 同氏は動画内で、「党派を超えた運動だ。ある市長候補が参加したいと言ったので、我々はそれを許可した。他の候補も同様に、街頭宣伝車に登ることを許可する。ただし、演説することは許されない。これは政治的な集会ではなく、愛国的な集会として我々の民主主義を復興させるためのものだからだ」と述べた。
 元大統領の同盟者によると、マルサル氏が参加希望を表明をしたため、全ての市長候補者の参加を許可したという。
 抗議イベントの主催者は福音派牧師のシラス・マラファイア氏で、「民主主義と自由の擁護」を目的とし、ボルソナロと対立する最高裁のアレシャンドレ・デ・モラエス判事の弾劾を求める内容が含まれる予定だ。
 マルサル氏は、ボルソナル派をターゲットに選挙キャンペーンを展開しているインフルエンサーだ。同氏が世論調査で支持率を伸ばしていることから、プレッシャーを受けているヌーネス市長も同イベントへの出席を確認した。他の市長候補者では、マリア・エレナ氏(ノーヴォ)も参加すると見られている。
 今回のボルソナロ氏のメッセージは、ボルソナロ派がマルサル氏との関係を深め、公式に支持しているヌーネス氏を見限る状況で発信された。ボルソナロ氏とその息子たちはマルサル氏に対して攻撃的な発言を行っていたが、その後の公の反応を受けて撤回し、直接対話を通じて共通の目標を持っていることを確認したと強調した。
 ボルソナロ氏は動画内で、特定の候補者には触れず、「超党派の運動」だと強調したが、マルサル氏のキャンペーン関係者は、前大統領がヌーネス氏のキャンペーンから撤退し、マルサル氏に接近している兆候との見方を示している。
 マルサル陣営は、ヌーネス氏がパウリスタ大通りで市民からブーイングを受ける可能性が高いと考えており、「ヌーネス氏は、勝利の際にはボルソナロ氏を関与させたくなかったが、今度はボルソナロ氏が敗北の責任を問われることもないだろう」と語った。


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