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日本館設立70周年祝う=日伯文化交流に大きく貢献

2024年9月3日

式典の様子
式典の様子

 ブラジル日本文化福祉協会(石川レナト会長)は8月28日、イビラプエラ公園にある日本館設立70周年を祝う式典を行なった。ブラジル日本都道府県人会連合会(県連)、日伯文化連盟(アリアンサ)などの日系団体、在サンパウロ日本国総領事館、国際交流基金、JICAブラジル事務所、JETRO、野村アウレリオサンパウロ市議ら日系政治家ら来賓50人以上が参加し、歴史ある日本館創立70周年を祝した。

挨拶をする栗田館長
挨拶をする栗田館長

 冒頭で栗田クラウジオ館長は「当館はイビラプエラ公園と共に歩んできました。様々なイベントを行い、現在は更に多くの人が訪ねてきます。今日を迎えられたのもボランティアとして支えてくれている方々のおかげです」と感謝を述べた。
 石川文協会長は「今日を迎えられたことを誇りに思います。日本館は日本とブラジルの文化交流を担っています」と祝した。野村市議は「日本館は戦後、分裂してしまった同胞社会が再統合するきっかけともなりました」と建設当時のことを振り返った。
 海外日系人協会の田中克之理事長は、建設時に貢献した山本喜誉司らを讃え、「日本人移民の先人達の活躍はブラジルに多大なる影響を与えてきたことが今日、世界でも知れ渡るようになりました。今後も日系人の良い歴史を節目毎に思い出していきたい」と語った。
 清水総領事は「日本館は日伯友好関係のシンボルでもあります。また、今年岸田総理が当館を訪ねた際に、日系人に感謝を述べました」と話した。

乾杯の挨拶をするクリスチーナ副館長
乾杯の挨拶をするクリスチーナ副館長

 乾杯の音頭をとった相良クリスチーナ副館長の父親は、日本館に飾られている「日本館」プレートをはじめ、移民100周年時の刻字や植樹標識を制作した。父親亡き後は、母親、そしてクリスチーナさんが引き継いでいる。クリスチーナさんは「日本館が立っているこの地は元々沼地で他のコミュニティはこの場所を嫌がったと聞いています。しかし、日本人の知恵や底力、どうにかなるという精神で立派な建物が建てられました」と話し、今後も引き継がれでほしいと語った。
 日本館の修復工事を長年ボランティアで請け負ってきた中島工務店(在岐阜県)の中島紀于社長は、「出席したかったが、個人的な事情で参加できず誠に残念」と、友人でマウア市在住の小島政臣さんに伝えていたという。
 小島さんは中島社長の人柄を「彼はブラジルが大好きで、木材を扱う仕事柄、この日本館に対する愛着や熱意、評価は、我家以上に重んじておられます」とし、今回に関しても「何か補修や改築など私が出来る仕事が有れば、出来る範囲以内で最大限協力させて貰うから、また声をかけて欲しい」と話していたという。


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