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サンパウロ市長選=首位候補三つ巴の大接戦=ダテナ抜く勢いのタバタ

2024年9月7日

左からギリェルメ・ボウロス氏、リカルド・ヌーネス氏、パブロ・マルサル氏(5日付G1サイトの記事の一部)
左からギリェルメ・ボウロス氏、リカルド・ヌーネス氏、パブロ・マルサル氏(5日付G1サイトの記事の一部)

 5日に発表されたダッタフォーリャによるサンパウロ市市長選の支持率調査によると、ギリェルメ・ボウロス下議(社会主義自由党・PSOL)が23%、リカルド・ヌーネス現市長(民主運動・MDB)とパブロ・マルサル(労働刷新党・PRTB)が共に22%で、首位候補が三つ巴の激戦状態を演じていることが示された。また、タバタ・アマラウ下議(ブラジル社会党・PSB)が9%の支持で4位につけ、7%で5位のジョゼ・ルイス・ダテナ氏(民主社会党・PSDB)を初めて上回ったと、同日付フォーリャ紙など(1)(2)が報じた。
 ボウロス氏は8月22日発表の前回調査と同じ23%を維持。ヌーネス氏は19%から22%へ、マルサル氏は21%から22%へと支持率を上げた。さらに、タバタ氏が支持率を8%から9%に上げた一方、ダテナ氏は10%から7%に下げた。
 テレビやラジオでの政見放送開始後、初の調査は9月3~4日に、16歳以上のサンパウロ市民1204人を対象に行われた。誤差の範囲は上下3%ポイントで、信頼度は95%だ。
 以下、マリナ・エレナ氏(ノーヴォ)が3%で6位、ベベト・ハダジ氏(キリスト教民主主義・DC)とリカルド・セネセ氏(人民統一党・UP)が各1%で7、8位だった。白票や無効票、棄権表明は8%で、未定は4%だった。
 候補者一覧を示さずに誰に投票するかを答える自由回答方式の調査では、ボウロスは17%から19%に、マルサル氏は13%から15%に、ヌーネス氏は7%から10%に上昇した。タバタ氏は4%を維持し、ダテナ氏は2%から1%に減少した。現職市長に投票する意向を示すが、ヌーネス氏の名前は挙げなかった人も4%いた。
 マルサル氏は前回調査で支持率を7%ポイント上げ、トップグループに一気に接近したが、今回は1%ポイントの上昇に止まった。他方、同氏の拒絶率は38%(前回調査では34%)で、ボウロス氏の37%を超えた。これは彼の選挙戦略に関する重要なデータといえる。
 政見放送の効果も反映された調査結果は、マルサル氏以外の候補を喜ばせた。同氏の所属政党のPRTBは連邦下議がおらず、放送枠を持っていない。
 インフルエンサーでもあるマルサル氏は、対立候補に対する攻撃的な姿勢、虚偽の情報、討論のルールや司法の決定無視など、物議を醸すキャンペーンを展開。具体的な市政計画は持っておらず、反政治家として強く動機付けるスピーチを行い、自らを売り込んでいる。多くの法的トラブルや刑事裁判の判決、周囲の政治家と犯罪組織との関係などがあったにもかかわらず、現在の支持水準まで成長を遂げた。
 ヌーネス氏はテレビでの放送枠が最大で、支持率が2週間で19%から22%に上昇。同氏の主な懸念は、ボルソナリスタの票がマルサル氏に移ることだ。マルサル氏は2018年の大統領選でのボルソナロ氏を彷彿とさせる過激なスタンスをとり、SNSを通じて支持を集めている。
 調査によると、マルサル氏は22年の大統領選の決選投票でボルソナロ氏に投票した人の48%(前回は44%)の支持を得た。ヌーネス氏は31%(前回は30%)だった。
 注目すべき点は、貧困層でのヌーネス氏支持が18%から28%に急上昇したことで、ボウロス氏(19%)とマルサル氏(17%)を大きく引き離した。
 ボウロス氏はルーラ大統領の支持をアピールしているが、22年選挙でボルソナロ氏に対抗する票を投じた人の中での同氏への支持は、44%から43%に減少している。
 マルサル氏の影響を最も強く受けているのはダテナ氏で、以前は14%だった支持率が現在は7%に減少。調査対象者の19%で、初等教育までを終えた人の中では10%ポイントも支持を失った。
 タバタ氏は、テレビやラジオへの出演やマルサル氏を強く批判するキャンペーンにより、支持率を8%から9%に伸ばしたが、現時点では先頭グループに迫るには至っていない。


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