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マルサル「自分への謝罪が支持の条件」=ヌーネスとの演壇、拒否され=「勝利するのはボウロス」とも

2024年10月10日

マルサル氏(Reproducao)
マルサル氏(Reproducao)

 サンパウロ市市長選で決選投票に進んだ現職市長のリカルド・ヌーネス氏(民主運動・MDB)は、3位のパブロ・マルサル氏(労働刷新党・PRTB)に関し、「マルサル氏の票は求めたいが、キヤンペーンの演台に彼と並び立つことは遠慮したい」と発言。これに対してマルサル氏もヌーネス氏支持のために条件を付けるなど、一次投票前からの険悪な状態が続いていることをうかがわせている。7日付G1サイト(1)(2)(3)などが報じている。

 ヌーネス氏は決選投票進出を決めた翌日の7日、市中央部で開催された最初の公のイベントで、マルサル氏について訊かれ、「マルサル氏の票は求めたいが、一緒に並び立つのはごめんだ」と言い切った。
 ヌーネス氏はマルサル氏に関し、「彼に直接、票のための 援助を求める気はない。仮に向こうが求めてくるならば、その時は彼に、彼が私に対して行ってきた数々の過ちから学び、反省して、自分の道を辿ってほしいと伝えるつもりだ」と語った。
 一次投票前のキャンペーン期間中、マルサル氏はヌーネス氏に対して、市内のバス企業スキャンダルにかこつけて、州都第一コマンド(PCC)と絡んでいるなどの根拠のない批判を行っていた。
 9月17日にレデ局で行われた候補者討論会では、ヌーネス氏、マルサル氏双方が、互いに指で相手を差し合って大声で罵り合う光景も見られた。
 ヌーネス氏は本来は中道路線だが、福音派でもあり、保守票を求めてもいたことから、ボルソナロ前大統領の支持を仰ぎ、受けることに成功していた。だが、ボルソナロ氏の支持者の過半数がマルサル氏に投票を行うなど、保守派の受けはマルサル氏の方が良かった。
 この発言を受け、マルサル氏は8日、「俺の条件を飲まない限りは支持はしない」と発言した。マルサル氏は6日の落選決定直後に、「自分の政策を盛り込むのなら支持を考えたい」としていたが、互いの態度が硬化しているようだ。
 マルサル氏はヌーネス氏支持の条件として、「ヌーネス氏とタルシジオ・デ・フレイタス聖州知事、ボルソナロ氏、同氏三男のエドゥアルド下議、(福音派大物指導者の)シラス・マラファイア氏らが、俺について言った全ての嘘に関して謝ることだ」と語っている。
 マルサル氏は決選投票に関しても、ギリェルメ・ボウロス氏(社会主義自由党・PSOL)を名指しし、「勝つのは彼だろう。俺の支持者のすべてがヌーネス氏に入れるとは思えないからだ」と語っている。マルサル氏曰く、「ボウロス氏は市民の掌握の仕方を心得ている。ヌーネス氏にはそれがない」と、自身の見解を語っている。
 マルサル氏は今回選挙では、極右候補として急進左派候補のボウロス氏を徹底して攻撃し続けてきた。それは、一次投票2日前にボウロス氏は精神病でコカイン服用者という偽の診断書を投稿するという問題行為まで引き起こした。
 決選投票はマルサル氏の支持者票がより多く流れるとの予想から、保守寄りのヌーネス氏が有利との見方が強い。だが、ボウロス氏は、「マルサル氏への投票はヌーネス氏への不満の表れ」とし、マルサル氏の支持者に「変革を」と訴えたいとしている。(4)


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