バロンドール＝ヴィニシウス落選に不満の声＝人種差別による迫害を疑う

　【既報関連】ヴィニシウス・ジュニオルがサッカーの世界最優秀選手「バロンドール」の受賞を逃したことで、ブラジルのサッカー関係者や有名人たちから強い不満の声が上がっている。28日付グローボエスポルテ（1）などが報じている。
　バロンドールの最有力候補と国際的に予想されていたヴィニシウスが、その後の投票で2位に終わり、受賞を逃したことに対し、ブラジルからは強い落胆と怒りの声が上がっている。
　強い不満を示した代表はマルタだ。女子の世界最優秀選手に6度選ばれている彼女は、今回の件について、「私はこの1年間ずっと、ヴィニ・ジュニオルが現在世界一の選手として認められるのを待っていたのよ。今になって彼にあげないって、バロンドールって一体なんなのよ」と不満をぶちまけた。
　実況アナウンサーのガルヴォン・ブエノはヴィニシウスが受賞できなかった理由を、「彼は今、サッカー界きっての人種差別反対の闘士だ。それに不都合な輩が居たのだろう」と分析している。（2）
　国内最大級のSNSインフルエンサーのフェリペ・ネットも受賞できなかった理由を人種差別だと確信し、「これは汚い迫害以外の何物でもない。サッカーの歴史にとっての恥だ」と述べている。（3）
　ヴィニシウス自身は結果発表後、SNSで「必要ならば、これから10回受賞する。そんな準備ができているヤツなんていない」との声明を出している。
　ブラジル・サッカー連盟とスポーツ省もヴィニシウスに連帯する声明を発表している。