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ブラジル日系社会=『百年の水流』(再改定版)=外山脩=(58)

2024年11月26日

 輪湖についてはすでに触れた。
 畑中は兵庫県人で、東京外語のスペイン語科を出、一九一二(大正元)年に移住、平野植民地に入った。この話の時点ではサンパウロの日本総領事館に勤務していた。
古関は北大出で、一九二五(大14)年に渡航、サンパウロ、パラナ両州で植民地や原生林の実態調査をしていた。
三人は移住地用の適地探しのため、奥地の原生林地帯にある候補地を踏査した。日数は計二百九十一日を要し、旅程は七万㌔以上になった。ある時は丸木舟に発熱四〇度の身を横たえ、またある時は蚊と蚤に攻められつつ茅屋で夜を明かした。
 その結果、入手した土地は、そこに建設された移住地...

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