偽造飲料の売上は569億レ=国内ビール最大手以上の収益

犯罪組織による偽造飲料の販売が、2022年に飲料大手アンベヴの収益を上回っていたと、6日付フォーリャ紙(1)が報じている。
これはブラジル治安フォーラム(FBSP)という団体の調べで明らかになった。それによると犯罪集団が偽造飲料であげた22年の収益は569億レアルにも及んだという。
この数字は、国内ビール最大手のアンベヴ社が22年に上げた、ノン・アルコール製品も含んだ収益426億レアルを上回っている。
また、ユーロモニター・インターナショナルの調べによると、ブラジルで流通している飲料の25・7%が違法だという。
FBSPによると、この偽造飲料の生産には、国内の2大犯罪組織であるコマンド・ヴェルメーリョ(CV)と州都第一コマンド(PCC)などが絡んでいるという。また、違法飲料市場の成長と同分野での脱税による22年の財政損失は、推定529億レアルに上るという。
FBSPは6日、財務省に赴き、フェルナンド・ハダジ財相に違法販売の実態についての報告を行っている。FBSPは、22年の場合、偽造飲料、違法タバコや燃料の違法販売、不法採掘、携帯電話の盗難や不法転売、コカインの密売、財産犯罪などによる犯罪組織のGDP(国内総生産)は3500億レアルに及ぶと見ている。