南部と南東部で雨の被害=SC北部では250ミリ

サンタカタリーナ(SC)州北部、山間部、西部とパラナ州は寒冷前線に伴う雨で、洪水その他の被害が出ている。

9日付アジェンシア・ブラジル(1)によると、SC州では6日夜からの雨が250ミリに達する地域も出る見込みだ。州防災局は、地面や壁にひび割れなどが生じた時は直ちに当局に知らせることや、洪水や浸水が起きている地域や斜面、川の近くは避けることを求めている。
8日付G1サイトなど(2)(3)(4)によると、同州北部のアラクアリ市では非常事態宣言が出ている。また、グアラミリン市では洪水の可能性があり、危険な場所からの住民退避が必要として、緊急事態に沿った行動計画を発動させるなど、少なくとも24市で被害が起き、1300人以上が被災しているが、死傷者は出ていない。
アラクアリ同様、大きな被害が出ているのはジョインヴィレで、市全域が洪水に見舞われ、道路が冠水。交通網やインフラも影響を受けたため、大学入試の時間を変更するなどの措置もとられた。
サンベント・ド・スル市では洪水や塀の倒壊などが報告されており、サンフランシスコ・ド・スルやイタポアでは道路が寸断される被害が生じた。コルパーでは土砂崩れや倒木も報告されている。
また、ジャクチンガ川やエンガノ川が氾濫した上、カノイーニャスやボン・レチロでは濁流や土砂崩れによる家屋倒壊も起きている。州西部ジオニジオ・セルケイラやパルマ・ソラは高速道にも被害が出、8日の時点で緊急事態宣言も検討されていた。フロール・ド・セルトンでは橋の通行が一時的に禁止されたし、土砂崩れの危険がある地域は拡大している。
8日付G1サイトなど(5)(6)によると、パラナ州も7日午後から雨が強まり、13時間で233ミリの雨を記録するなど、1日で月の平均降水量の半分以上の雨が降った所があった。同州でも洪水や土砂崩れが生じており、8日午後5時前現在で661軒の家屋が被害を受けた。8日現在では10市で最低186人が被災と報じられた。
9日付METSULなど(7)(8)によると、SC州北部やパラナ州での雨は9~10日も続き、局所的に嵐となる可能性もある。また、高速道沿いの崖が崩れたりして、部分的または全面的な封鎖が起きる可能性もあるので要注意だ。また、9日付G1サイト(9)によると、大量の雨のため、イグアスの滝は水量が大幅に増加。この状態は今後数日間続く見込みだ。8日付アジェンシア・ブラジル(10)によると、保健省は汚水や汚泥との接触で感染する病気への注意も喚起している。
なお、雨や風は南部だけではなく、マット・グロッソ・ド・スル州やサンパウロ州でも週末は天気が荒れた所がでた。9日付クリマテンポ(11)によると、サンパウロ州では7日午後~8日午後の24時間で100ミリ近い雨が降った所がある上、9日も40~60ミリの雨が降る可能性がある地域があり、洪水や土砂崩れへの注意が呼びかけられている。