八重瀬町人会創立16周年祝う=記念式典に200人集う

ブラジル八重瀬町人会(具志堅明会長)は11月24日午後2時から、サンパウロ市リベルダーデ区の沖縄県人会館大ホールで「創立16周年記念式典」を行った。式典には沖縄県島尻郡八重瀬町出身の移住者とその親族合わせて約200人が出席。式典後は郷土民謡を歌い踊り、16周年を祝った。
式典には初代会長の新垣しんこうさんら5人の歴代会長をはじめ、ブラジル沖縄県人会の高良律正会長、上原テリオ副会長、サンパウロ人文科学研究所の保久原淳次ジョルジ理事長らが出席。組織委員会の具志堅明夫さんらも壇上に列席した。

式典司会は具志堅健一さんが務め、1分間の黙とう、日伯両国歌斉唱の後、具志堅会長が挨拶に立ち、「今日の催しは八重瀬町出身者同士の交流、新しく友を作り、次世代に沖縄文化を遺すことが目的です」と述べ、ブラジル各地から訪れた来場者らへ感謝を語った。
続いて新垣初代会長があいさつに立ち、八重瀬町人会創立の歴史を紹介。高良沖縄県人会長が祝辞を述べた後、上原副会長があいさつの中で「沖縄県には41市町村があり、それぞれ独自の文化、伝統、習慣を持っています。この独特な文化的・歴史的多様性が沖縄県を特別な県たらしめている。私たちは人生のある時期、必ずルーツを追求し始めます。このルーツの貴重な遺産を継承し、未来の世代へ伝えることが私たちの役割です」とポルトガル語で町人会の存在意義を熱く説明した。
来賓のサンパウロ人文科学研究所の保久原理事長は、沖縄県人会本部で八重瀬町人会が開かれるのは2019年以来2回目であり、その間、八重瀬町出身者らが絆を維持し続けてきたことを称賛。また、自身の両親が八重瀬町出身であることを明かし、「父は字・新城、母は字・花城です。同じ起源を持つ家族は同じ文化と価値観を維持します。戦争は沖縄と沖縄県民にひどい苦しみを課し、戦前移民・子孫と戦後移民・子孫のアイデンティティーやメンタリティーを分断した可能性があります。しかし同じ沖縄出身という共通点が私たちを団結させるのです。私たちに課せられた最大の課題はこの任務を若者に伝えることです。今日、私たち八重瀬町人が全員集まっているという事実は、この任務を遂行できるという希望を与えてくれます」と語り、人文科学の立場からも八重瀬町人会開催の意義を説いた。
続いて、高齢者代表の野原進栄さん、野村アウレリオ市会議員代理のジョーゴ宮原さんが祝辞を述べた。
玉城流玉扇会城間和枝琉舞道場が舞踊『かぎやで風節』を踊り、出席者全員で集合写真を撮った。城間静さんの音頭で乾杯、祝賀食事会に入った。
