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イボチ移住60周年記念作品=ドキュメンタリー映画「FURUSATO(故郷)」

2025年1月29日

「FURUSATO(故郷)」
「FURUSATO(故郷)」

 リオ・グランデ・ド・スル州州の日系移住地イボチ市のイボチ日伯文化体育協会(パウロ・トシオ・タナカ会長、会員約200人)は、2026年の移住60周年を記念し、歴史を残そうとドキュメンタリー映画「FURUSATO(故郷)」を作成した。日系移民やその子孫らのインタビューを軸に進み、大切に紡いできた歴史の一端を知ることができる。
 同協会は2023年、映画の作成にあたってブラジル政府から文化支援事業として認められた。プロジェクトチームを結成し、イボチのコロニアの住民らを中心に取材。制作責任者でディレクターの中岡アレックスさん(3世)、コヘア・グスタヴォさんが指揮を取り、計2時間半にも渡るテープを編集し、30分の作品にまとめた。
 封切りの試写会は昨年12月17日に同協会会館で行われ、約50人の関係者らが参加した。1950年代からイボチ日系コロニアを築いてきた22人のインタビューを中心に構成されており、1世の世代から3~4世の世代までそれぞれのあゆみや思いが込められた映画に、上映後は「よかった。感動した」「イボチの、自分たちの生きてきた歴史を残すことができてうれしい」などの声があがった。また、「今まで生きてきて本当に良かった」と静かに感想を噛み締めるコロニアの男性の姿もあった。
 会場には当時イボチの市長で作成にも協力したマリア・ジ・ロウルデス・バウエルマン氏も訪れた。ディレクターの中岡さんは日系コミュニティを写真や映像の視点から長年研究しており、「みなさんの語る経験は、日本文化や祖先の伝統を守る大切さを示していて、イボチコロニアが『安心できる港』で、人々にとって出会いや再開の場になっている」と撮影を振り返り、「私自身も子孫として、イボチ日系コロニアが帰属意識、感動、友情を感じることができる『ふるさと』になった」と話している。

上映会の様子
上映会の様子

 協会では併せて60周年記念の本も製作している。
 映画「FURUSATO」の試写会は今後もポルトアレグレ市などで行われる予定。映画の上映や視聴希望に関する問い合わせはメール(documentario.coloniaivoti@gmail.com)または電話(51・99669018)まで連絡を。


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