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ブラジル日系社会=『百年の水流』(再改定版)=外山脩=(109)

2025年2月19日

七章

 ナショナリズムの熱風

 一九三〇年代の後半、日系社会は前章で記した様に綿と産組によって、排日法の衝撃に抗し、活気を維持していた。
 しかし同時期、またも、早くも、次の危機が近づいていた。それは、ナショナリズムの熱風が運んできた。
 その熱風は日本、ブラジルの両方から吹き込んできた。さらに、別方向からも…。
 詳細は後で記すとして、まず、ナショナリズムそのものについてであるが。
 ナショナリズムは、当時、世界的に大流行していたイデオロギーである。
 その生成、変遷、定義には諸説ある。
 一説によれば十七世紀の英国で、国内諸勢力の果てしない内乱に...

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