リオ市=台頭中の麻薬組織の大物捜査=ファヴェーラ内豪邸取り壊し

11日朝、リオ市北部で市警と軍警による合同捜査が行われ、麻薬組織の大物アルヴァロ・マラキアス・サンタローザ容疑者(通称ペイション、34歳)の所有する豪邸の取り壊しが行われた。同日付G1サイト(1)(2)が報じている。
捜査が行われたのは、リオ市北部のイスラエル複合スラム(ファヴェーラ)で、取り壊しの対象となったのは、同地区内の「リゾート・グリーン」と呼ばれる場所にある、ジムを改造して作ったプール付きのリゾート仕様の豪邸だ。その豪邸は麻薬取引で獲得した金で建てたもので、銃器や麻薬の保管庫としても使われていると捜査員らは語っている。
ペイションは、リオ最大の犯罪グループ、コマンド・ヴェルメーリョ(CV)のライバルとして台頭しているテルセイロ・コマンド・プーロ(TCP)のリーダーだ。
ペイションは2016年頃から頭角を現し、パンデミックの頃に複数のファヴェーラを支配。それをイスラエル複合スラムとして統合・発展させた。彼は現在、リオで最も探されている犯罪者だが、逮捕歴はない。
捜査部隊によると、ペイションは地域住民に対し、黒人の民間宗教など、宗教による支配を行っているという。