site.title

クーデター疑惑=最高裁審理25日に開始=ボルソナロら8人被告か=「異例の速さ」と皮肉も

2025年3月15日

ザニン判事(Fabio Rodrigues Pozzebom/Agencia Brasil)
ザニン判事(Fabio Rodrigues Pozzebom/Agencia Brasil)

 最高裁のクリスチアーノ・ザニン判事は13日、クーデター計画疑惑で連邦検察庁から起訴された、ボルソナロ前大統領をはじめとした34人中8人に対し、起訴を受け入れるか否かの審理を25日に開始すると発表した。同日付G1サイト(1)が報じている。

 今回の審理は起訴状を受理するか否か(裁判の被告になるかならないか)を決めるもので、クーデター計画疑惑そのものに関して、有罪か、無罪かを決めるものではない。
 これは、最高裁内でクーデター捜査を担当するアレッシャンドレ・デ・モラエス判事が、最高裁第1小法廷に対し、検察庁からの起訴を分析する許可を与えたことを受け、第1小法廷の長であるザニン判事が判断したものだ。
 25日からの審理の対象となるのは、ジャイール・ボルソナロ氏、ブラジル情報庁(Abin)元長官のアレッシャンドレ・ラマジェン氏、元海軍司令官のアルミール・ガルニエル・サントス氏、元法相のアンデルソン・トレス氏、大統領府安全保障室(GSI)元長官のアウグスト・エレーノ氏、元国防相のパウロ・セルジオ・ノゲイラ氏、元官房長官で2022年の大統領選でボルソナロ氏の副候補を務めたヴァルテル・ブラガ・ネット氏、前大統領の元側近でこの捜査で司法取引を行ったマウロ・シジ氏の計8人だ。
 審理は3回に分けて行われ、25日が9時30分と14時、26日9時30分と決められた。審理に参加するのはザニン判事、モラエス判事、カルメン・ルシア判事、フラヴィオ・ジノ判事、ルイス・フクス判事の5人だ。
 ボルソナロ氏らはクーデター疑惑裁判の被告となるのに十分な証拠があると検察庁が13日に確認したことを受け、モラエス判事が最高裁による審理開始を認めたため、今回の決定になった。
 ボルソナロ氏らの弁護団が最高裁に提出した、訴状の事実関係の認否や反論を記した答弁書の内容が不十分だったとの見方も検察庁は行っている。
 法廷でなく、全体審理にすることや、ルーラ大統領の指名で判事になったザニン判事とジノ判事の2人を審理から外すことなどを求めたが、聞き入れられなかった。
 ザニン判事による日程発表を聞いたボルソナロ氏は、Xの投稿で「ドナルド・トランプ氏は米国の連邦議事堂襲撃事件と結びつけられていたが、あの事件から5年経っているのに裁判は起こっていない。ドイツでクーデター未遂が起きたのは2022年だが、それもまだ審理されていない。私と33人の容疑者たちはわずか1年1カ月でこのザマだ。なんという速さだ」とその決定を批判し、「世界銀行によるとブラジルの司法は世界ワースト30位の遅さで、司法界のレベルランキングで70位にも入らない。政治的公正性に関してもベネズエラよりわずかにマシな程度だ」とも皮肉っている。(2)


リオ市=ブラジル大通りでバスジャック=軍警追跡、乗客無傷で犯人逮捕前の記事 リオ市=ブラジル大通りでバスジャック=軍警追跡、乗客無傷で犯人逮捕プーチンがルーラ氏に感謝=BRICS諸国の停戦努力に次の記事プーチンがルーラ氏に感謝=BRICS諸国の停戦努力に
Loading...